漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

現代仮名遣い

2013-06-02 19:10:01 | 雑記

 漢検の勉強を始めるまで、私は文化庁が定めた「現代仮名遣い」をちゃんと読んだことがなかったのですが、改めて読んでみて、連濁のところのルールには「??」でした。

 言い尽くされていることとは思いますが、「新妻」は「にいづま」なのに「稲妻」は「いなずま」が正しい仮名表記とされているのですね。「融通」が「ゆうずう」だというのも、なんとも納得感がありません。

 記載されているルールを要約すれば、仮名表記は発音の通りに書き、かつ、「zi」「zu」の音は「じ」「ず」と書くのを大原則としつつ、その例外として、連濁の場合には「ぢ」「づ」と書くこととされています。例えば「新妻」は新しい妻のことで、「妻(つま)」と書いてそれを濁って読むのだから「(にい)づま」と表記するということですね。

 ここまではなるほどという感じですが、ここからがいけません。「新妻」とは違い、「稲妻」や「融通」は、二語に分解しにくいとして全体で一つの語とみなし、「zi」「zu」は「じ」「ず」と書くとの原則に従って「いなずま」「ゆうずう」と書きなさいということなのですね。

 「現代仮名遣い」が制定されたときは私はもう社会人でしたので、これを学校でどう教えているのかは知らないのですが、子供達が混乱しないんですかね。「通(つう)」と書いて濁って読むのだから「ゆうづう」と表記しなさい、という方がずっと分かりやすいと思うのですが…

 まあ、「ゆうずう」が正しいけど「ゆうづう」と書いても良い、とはされているので、あまり目くじらを立てることはないのかな。