=118 ~木の因数分解~(家具工房つなぎブログ)

南房総でサクラの家具を作っています。ショールーム&カフェに遊びにおいでください。

皮つきは端材でなくて実はエリート

2017年12月20日 | 【製品】家具工房つなぎのプロダクト
「山桜のオーダーまな板」

奥様へのプレゼントでしょうか、クリスマスまでということで製作させて頂きました!(^^)!
「しっかり使えて、皮の部分などあるとオンリーワンでいいのですが・・」



「はい、承知しました!」
ということで、さっそく25センチほどの幅があり、皮が少し残せるような材を探してみました。
山桜の板は銘木屋で一枚板として売っているような板なら別ですが家具用ですと幅が20センチとれればまあまあいいほうです。したがって料理に十分に使おうとすると最低22~23センチくらいはほしいところで、こちらの板は希少な部類に入ります。
ちなみに私が普段製作しているカッティングボードは、ある端材を使うので、幅はほとんど20センチ以下と小さめで、そのためまな板というよりは、パンやチーズを切ったり盛りつけたりする用途でお使いいただければと思っています。



また皮(わたしたちは耳と呼んでいます)は木ならすべてついていますが、綺麗な状態はあまりありません。それは皮の部分には虫がつきやすいので伐採後すぐに皮をはがします、それはかなり製材の上流工程ですので、鍬みたいな道具とかでガンガン削ったり、場合によっては機械などもあるかもしれませんので傷がついています。それから外気や汚れにあうので、耳がきれいな状態で残っている材木は意外と少ないです。私の感覚では10枚に一枚くらいでしょうか。
家具工房つなぎでは、できるかぎり材を使い切ろうと選別して保管しておき耳を活かしてラダーシェルフ「HASHIGO」や、ロングカード立てなど製作していますが、これらは実は端材といえば端材ですが、その中でもかなりのエリートだと言えると思います。





あとは皮の残し方ですね、好みは個人個人のセンスになってくるかもしれませんが、私個人的にはまな板の場合ですと前側全面が残っているとちょっと野暮ったい感じがするし、水切れも悪くなるので、スリットのように少し残せるよう目指しています。でもまたこれが都合よく斜めに綺麗な皮が入ってくる材がまたなくて・・選ぶのに苦労しますし、ある意味運かもしれません。
ということで、今回は我ながら幸運に恵まれて理想的なカタチになったなーと思い、ついつらつらと書いてしまいました(;^_^

ちょっと早いですがメリークリスマス!


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする