=118 ~木の因数分解~(家具工房つなぎブログ)

南房総でサクラの家具を作っています。ショールーム&カフェに遊びにおいでください。

ゼロの無力感

2010年04月22日 | 【仕事】岡山の工房での日々
3日間、この板と格闘しておりました。

180センチのテーブルになる板ですが、
全体を約1ミリ削ったのですが、これには膨大な時間がかかります。(技術によりますが・・・)

最初の1日は鉋がかからず、かかったらかかったで逆目といって傷がつき、その傷を消すためにまた削らなければいけません。
まさしく自分で墓穴を掘っているような気分になります。

日中の生産性はゼロですから、
「徹夜してでも仕上げたい」
という気持ちはあるのですが、
いくらがんばっても、いくら気合を入れても、いくら時間があっても
どうしようもないことが世の中あるんですよ。
しかも逆に板は削れば削るほどなくなっていくというもので、
その下手な頑張り自体が害になるのです。

何枚仕上げるとか、効率よくやるとか、超綺麗に仕上げるとか、
そういうことは、
ひとつの仕事が完遂できる次元の話で、
そのひとつができない状態では、何をしようがゼロなんです。
自分の無力感を改めて感じます。




3日目にはどうにか、本当にどうにかですが板の表面が及第レベルの状況になりました。

訓練校だったら、
ひとつの作品を終えて、なんとなく感触がつかめたところで終わりなのですが、
安心ください。
同じようなテーブルがあと3枚ありますから。


このような持ち場と時間を与えてくれる工房に感謝です。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする