痛ましい事故が有った・・・。
大型車の左折に巻き込まれた自転車の女子高生が、700m引きずられて死亡・・・。
【死亡事故】700m引きずられ… トラック左折時の事故 なぜ起きた?防ぐ対策は? 愛媛 NNNセレクション
引きずらずに止まっていれば、助かったかもしれない・・・。
それについてはドライバーの過失が大きい事は、否定しようがない。
でも、死角から飛び込まれたら、気が付く前に轢いてしまうしまう、と言う事実も存在する。
この事故の場合、死角が原因かはわからない。
でも、被害者の視点から「危険回避」で事故を防げなかったのか? と言うと、可能性としてはゼロではないはず。
今回の事故原因は警察の捜査に任せるにして、(二輪車を含め)歩行者・自転車側が気を付けていれば巻き込まれずに済むポイントは、一言。
青信号だからって、右左折の車を無視して横断してはいけない。
だって、横断して居なければ、巻き込まれない でしょ?
これね、自分はドライバーで歩行者・自転車の立場も経験しているから、注意するポイントがわかるんだけど・・・。
車を運転する立場になる前には、気が付かなかったケースって、多々有るわけ。
やはり、「相手の立場に立ってモノを考える」は、「経験してみないとわからない部分が有る」から、4輪を運転した事の無い人(18歳未満は100%だろうけど)には「車に気をつけよう。」と言われても、「どんなところを気を付ければ良いのか?」って具体的にわからんでしょ(^^;)。
と言う事で、交差点での右左折事故に巻き込まれないために、ドライバー未経験の人に、是非知ってもらいたい部分が有るから、取り上げたわけ。
まず、周囲の状況に配慮する姿を見せる歩行者・自転車は、感覚的に6割くらい。この人達は安心して良い。
この手の人達は、ほぼ全員「譲ってもらってありがとう」とか、「車を待たせているからさっさと渡ろう」と言う、何らかの意思表示を車側に伝えてくれている。
つまり、「公共の場において身勝手なふるまいをしようとしていない。」人としてできている人達。
結果、交差点で歩行者待ちをする車達も、安心して横断歩道を横切って走る事ができる。
対して、残り4割は「我関せず。」で、中にはスマホを見ながら横断するとか、「ながらスマホは危険だから止めよう。」と言われているにもかかわらず、危険な横断歩道上ですらそれをやる人間が居るのも事実。
(勿論、スクランブル交差点とか歩車分離信号ならまだしも、一般の信号ですらやっているからね。)
これね、自ら「事故に遭っても構わない。」と意思表明しているに近いからね(><)
この人達こそ、「事故に遭わない為に読んでもらいたい」と思うけどさ、安全に関して元々無関心だからこの様な行動を平気でやっているわけで、読む気は無いだろうけどねぇ・・・(^^;)。
トラックドライバーに限らず、左折する時にドライバーはどこを見るか?
それを歩行者・自転車が知っていれば、おのずと「危険回避ができる筈」でしょ?
一般的にはこんな感じで周囲の安全確認をして、左折すると思うけど。
・交差する道からの、信号無視して入って来る車両
・左のミラー 左側後方から横に入ってきそうな、人・自転車・二輪車は無いか?
・前方 信号は青のままか? 対向車が右折して来ないか? 左の横断歩道を渡ろうとする横断者は居ないか?
・左折する先 曲がった先の対向車となる、停止車両は居ないか? 進行方向に障害物は無いか?
こんなところを注意している、と思うよ。(と言うか、左折中の自分が注視しているポイント。)
因みに、パス・トラックの場合ルームミラーは見えない車が多いから、「ルームミラーの後方確認」は省くけど。
更には、大型車の場合前方のアンダーミラー・左ミラーの下のサイドアンダーミラーも確認する必要が有る。
止まっている時ならいざ知らず、左折で動いている途中だから、これら複数の個所をチラチラ確認しているわけで、一度に全部の場所は見えない。
左のミラーの方を見ていても、そこに何か不測のモノを見つけてしまえばそれに注視してしまうから、ミラーの中に写っているモノの見落としはする。
当然「ミラーを見ていないタイミング」も存在する。
よく、「ドライバーの顔が見える位置に居れば安全」と言われているけど、上に書いた理由でドライバーがこちらを認識していない事は、十分考えられるわけ。
ただ、ミラーに写る範囲に被害者が居て、それで巻き込まれた場合では、ドライバーの「安全確認不十分」になってしまうわけだが・・・(><)
さて、私はスペーシアギアが「画角が足らない」と感じて補助ミラー付けたけど、最近、別のミラーを追加した。
何故かと言うと、曲がり始めてからだと、左のミラーと目視だけでは死角から飛び込まれる危険が有る、と判ったから。
全長が短い軽自動車だから巻き込む危険は少ないだろうけど、後席の左側方まで見えるミラーを付けたよ。
私見だけど、危険と感じた理由を、図解して説明しましょう。
この図は大型車が左折する例。
大型車に限らずだけど、ルームミラーが使えないバス・トラック系には当てはまる。
この、左側に有る死角の範囲、実は左折する時に殆ど同じ位置をカバーしたままになる場合が有る。
車のサイズ・ミラーの画角・交差点の交差角度・曲がる時の旋回半径等が主な要因だから、全ての交差点ですべての車が同じ位置にそうなる、と言う事は無いけど。
この死角の位置に歩行者・自転車が居ても、彼らが止まっている分は何の問題も起きない。
さて、次のような場合、ドライバー視点で見ると、多分この様に思うはず。
歩行者・自転車が左の道から向かってくるけど、「赤信号で横断できないから止まるだろう。」
ところがね、居たんだよ。
急に方向を変えて左の横断歩道を渡ろうとした歩行者が。
この図で言う、左前方を右方向に歩いていた歩行者が、私が左に頭を振ったところでこちらに向きを変えて横断を始めたわけ。
「横断歩道を渡ろうとする歩行者が居る場合、停止しなければならない。(急ブレーキをかけるような場合を除く)」だったよね。
対向車線の幅の分、距離的な余裕も有るから、タイミング的には歩行者が私と接触する危険は皆無。
勿論先に左折してしまったけどさ。
あちらも私を先に行かせてから安全に渡るつもりでアクションを起こしたのだろうけど、「ここで歩行者に向きを変えられて、『譲りませんでしたね』ってお巡りさんに捕まったら、割に合わんな(><)」って思ったわけ(苦笑)
そこでふと思ったのが、「後方でこれやられたら、ぶつかる直前までミラーに写らないんじゃね?」って話。
そこで、この部分をカバーできるミラーを追加したわけ。
で、今回の事故を知って、この様に考えてみたわけ。
仮に被害者の高校生が、左の道路を右側通行していて右側に進行していた。(図で言うと、死角の有る方向の右矢印)
「正面の信号が赤で横断できない。目的地は交差点を横断した後の左側。今の青で先に反対側に横断してから、次の正面の信号の青で交差点を横断しても距離的に変わらない。横断しちゃえ。」
って、進路を急に左に変えて横断を開始したのでは? って思ったわけ。
大型車は大回りする必要が有るから、乗用車に比べて左折を始めるタイミングが遅くなる。
彼女が大型車を前方に確認した時は大型車は直進状態に見えた可能性は有る。
彼女が左折して横断歩道入った段階で、初めて大型車の左折に気が付いて止まったとしても・・・。
交差点に入る前に「横断歩道上に歩行者・自転車は居ない」と確認して左折を始めたドライバーにしてみれば、他の場所も確認する為左のミラーを見続けている事はしない。(というか、安全上できないよ。)
彼女が止まったタイミングでミラーに写ったにしても、別の場所を見ていれば、彼女に気が付かずそのまま動いて巻き込んでしまう・・・。
「縁石を踏んだと思った。」と言う証言から分かる様に、異常に気が付いてミラーを見ても、彼女の姿が消えていたわけだ。
ここで止まっていれば・・・、と悔やまれるけど・・・。
これは、あくまで私が考えた仮説だけど、歩行者・自転車の皆さん、この手の「横断歩道入り口での直角横断」は、運転する側としてみれば予測しにくい。
危険だから、止めた方が良いよ。