特撮ヒーロー物で、なかった事にされてきた設定やエピソードはいくつ
もある。ウルトラシリーズではセブン(1967年)の第12話。仮面ライダ
ーシリーズでは、ブラックの放映時の1987年はブラックは過去の10人ラ
イダーと関わりがない事にされ、ショーや雑誌掲載は自粛された。現在
は、2011年の映画版オールライダーレッツゴーにおいて、設定が整理さ
れて?第1シリーズの1号2号編では 旧1号旧2号は存在せず、ショッ
カーがゲルダム団と合併してゲルショッカーになった事も略されてしま
った。今回、フィギュア王で特集された東映版のスパイダーマンはもっ
と可哀想!ジャッカー電撃隊(1977年)の後を受けて1978年に登場した
ものの局は東京12チャンネル(テレビ東京)に移動。「変身ヒーロー物
はもう駄目」という世論をよそに濃いドラマと、クライマックスは前触
れなくモンスターは巨大化し、巨大化できないヒーローが巨大ロボット
に乗りロボットバトルの世界に突入する掟破りの展開は大好評を博して、
後に戦隊シリーズと呼ばれるバトルフィーバーJ(1979年)以後は、こ
のシリーズはテレビ朝日に返り咲き、クライマックスにロボットに乗る
設定も戦隊に引き継がれた。そのため東京12チャンネル作品のスパイダ
ーマンと忍者キャプター(1977年)を戦隊シリーズのひとつと扱ってい
た児童書も当時はあったと記憶する(スパイダーマンは明らかに単体ヒ
ーローだけどね)。復活ウルトラブームとスパイダーマン&バトルフィ
ーバーJの好調に刺激され仮面ライダー(スカイライダー)も同年に復
活!現在、戦隊とライダーが現在も健在なのはスパイダーマンあっての
事である。おっと、スパイダーマンそのものの内容について触れてなか
ったな…。筆者は個人的には、主人公の恋人か妹か忘れたがヒロインが
背中ヌードのセクシーな衣装を好んでか無理を強いられてか着用してい
たのが独特のスパイダーアクションや壁を這う描写より悩殺の衝撃パン
チだった♥(おいおい)。スタン・リー氏が東映版スパイダーマンをど
う思っていたか?はふたつの証言がある。「日本独自の設定だが素晴ら
しいアクションなのでアメリカの映画も彼らにアクションを頼みたい」
というものと「スタンリーはアジアのある国(韓国・香港・台湾のどれ
だったかな?)に旅行中にスパイダーマンの現地でのリメイク版を初め
て知り、クライマックスにロボットが出てきたのには呆れて悲しんだ」
という証言だ。後者が大嘘である事が今回の記事で分かった。大体、ス
タン・リーは東映のスタッフを認めて日本版(東映版)を支持してくれ
たのだ。製作した国をアジアの別の国と間違える筈がない!これは全部
創作か別のスタッフの話だろう。東映版スパイダーマンは番組としては
成功したものの、マーベルからの借り物のキャラクターなので、権利の
切れた?後は雑誌掲載や映像ソフト化には恵まれず(劇場版のVHSと
テレビシリーズのDVD-BOXが一時は出ていた気が?)作品自体がな
かった事にされて幻の作品とされた。しかし、マニア向けフィギュアで
東映版スパイダーマンが!食玩と超合金魂でスパイダーマン登場(搭乗)
の巨大ロボ・レオパルドンも発売!この際だから、再度マーベルと交渉
して永久の配信・ソフト化・玩具化の権利をもらい東映版スパイダーマ
ンの復活をお願いしたいものである。甦れ スパイダーマン!