縁起笑店

縁起の道も招き猫から
陶芸家猫社長のつれづれコラム
横浜の縁起村から伊豆の満腹村に移住

お囃子

2009-01-04 | Weblog
正月2日、ピノコを誘って散歩に出た。あっぱれな日本晴れだった。丹沢の後ろにそびえる白化粧した
富士山の皺みたいな筋まで見えるくらいの晴天だ。
キーンと張りつめた空気に乗ってお囃子が聞こえた。ピーピーヒョロヒョロ、ピーヒョロロ、ツンツク
ツンツクテン。近くにミジンコみたいな小さな神社がある。そこからテープのお囃子が流れているのかと
思った。
お囃子は神社の反対方向から聞こえてきた。耳をダンボにしながら音の方へ近づいて行くと
大きな農家の垣根が見えてきた。垣根越しに首を亀にしてにゅーと伸ばして覗くとその農家の庭先で
生身の人間が印半纏でお囃子を演奏していた。男女4,5人の混合だ。
テープじゃない生身の人間による生演奏だ。ひょっとしてこういう風景を見るのは初めてじゃないかな。
美しいな、うっとり聞き入った。縁側ではひょっとこのお面を付けた子供が二人ぴょんぴょんと
飛びはねながら踊っていた。
じわーんときた。日本だ。ここは日本だ。なんだかほかほかする。
仮装して菓子を強奪するために練り歩くハロウインが伸してきている。でも根源なんて誰も知らないだろう。
正月に獅子舞やお囃子を招く日本、根源?もちろん目出度いからに決まってる。
日本の玄関にはクリスマスリースよりしめ縄、門松がよく似合う。