Box of Days

~日々の雑念をつらつらと綴るもの也~ by MIYAI

僕らのポール・マッカートニー

2006年04月14日 | diary
 昨夜、当BBSでも絶賛されていたポールの『Chaos and Creation in Abbey Road』(というタイトルでいいのかな?)を無事鑑賞することができた。

 これは、ポール好きにはたまらない内容だと思う。1時間ほどの番組なんだけど、ポール・マッカートニーという人がもつ底知れない魅力に溢れている。僕の部屋のちっこいテレビ画面からでも、それははっきりとわかった。観てると知らずにうちに頬がゆるんで、「もう俺、ポールが大好きだぁ」と思わずにはいられなかった。ポールはいつだって僕らを幸せにしてくれるんだよね。

 だって、なにをやってもかっこいいんだからね。ちょっとした仕草や表情にも、たまらない気持ちにさせられる。で、なにがすごいかって、こんなに偉大な人なのに、けっして親しみやすさを失わないこと。ポールはいつだってフレンドリーで、ファンに優しい。ポールのああいう雰囲気って、意図的に作り出せるものじゃない。だって、ほんの仕草でそれがわかるんだから。僕だってずっと彼のファンをやってきてるし、それくらいのことはわかる。

 この番組では、ちょっとした音楽的実験をやってみせたりする。ポールってこんな風に音楽を作ってるんだなぁ、というのがわかって興味深い。そのやり方は、とてもシンプルで根気を必要とするものなんだけど、ポールはほんとに楽しそうで、音で遊んでいるのが楽しくでしょうがないみたいだった。それだからこそ、ポールの音楽は温かさを失わないのだろう。メロトロンで遊んでみせるところも楽しかったな。

 僕が特にしびれたのは、瞬間的にみせるポールのハード・エッジな部分。それは大好きなオールド・ロックン・ロールを歌うときに顔を出した。“Twenty Flight Rock”とか、やばいくらいかっこよかった。これまでもいろんな場面で、この曲を歌うポールを観てきたけど、格別だった。

 この番組が収録されたのは、おそらくアルバム『Chaos and Creation in the Backyard』が完成したばかりの頃。手応えのある作品を作れたことの誇りが表情からも窺えた。ポール自身もきっと充実感を感じていたのだろう。自信に溢れているときのポールは、もうとにかく圧倒的で、誰もたちうちできない。新曲のお披露目はどれも素敵だった。アコースティック1本で歌われる”Friends to Go”などは、まるでポールが自宅でギター片手に作曲をしたばかりのヴァージョンみたいだった。メロディがこんなに繊細だったんだって思った。

 たったひとりで観客の前に立って、まるで昔からの友達のように彼らに語りかけ、冗談を言うポール。当たり前のようにギターやピアノを弾いて、歌を歌うポール。「よく来たね。スタジオって面白いだろ。ほら、こんなのもあるよ」みたいな感じ。もしポールの家に遊びに行ったとしても、きっとポールは僕を同じようにもてなしてくれるだろう。ポール・マッカートニーって、そういう人だから。信じられないかもしれないけど…。