「THE GOAT IN THE RUG」 やぎのジェラルディン作
(ブランケットになったやぎ)
グレンメイというナバホ族の友だちとアリゾナ州の「窓岩」のそばで暮らすやぎのジェラルディン。
ある日、ナバホ織りの名人であるグレンメイが、ジェラルディンの毛を使ってナバホラグを作ります。
これは「ナバホラグができるまで」をジェラルディンが密着ルポした、やぎ渾身の一冊です!
(簡単なあらすじ)
久々の「絵本小屋」。 なんと、今回は外国の絵本です。
「読書小屋」や「絵本小屋」で紹介する本は、基本的に本屋さんで手軽に購入できるものにしようと
勝手に決めているのですが、今回その心のオキテを破りました。
というのも、日本語訳は絶版のため、入手困難なのでありますよ~。 え~ん
どうしても読んでみたいという方は、最寄の図書館で借りてくださいね。
▲ね、ジェラルディンがグレンメイに完全密着しているでしょう?
☆邪魔してるなんて言わないでネ☆
(毛糸に紡いだ山羊毛を染め粉や草木の染料で染めているところ)
このジェラルディンさん、こう見えてなかなか優秀やぎさんなのですよ。こんなに丁寧に、
わかりやすく、ナバホラグの作り方を教えてくれるやぎはなかなかいないと思います。
なんといっても自分の毛を張ってレポートしてますからね。思い入れも半端じゃないのでしょう!
何よりナバホの生活と、グレンメイのことがとっても大好きなんだなぁ、と感じます。
▲「なんにゃりか?」絵本を撮影するえみりおに密着するネコのとらっぱち(←お約束)
洋書とはいえ、日本語版を先に読んでいたし、(なんといっても「絵」本ですから)
ストーリーはとてもわかりやすいです。この絵がとってもカワイイんですよ~。
大人な感想を述べさせてもらうならば、こうしてオリジナル版を見ると、一層グレンメイと
ジェラルディンの窓岩での楽しい生活と、ラグ織りの作業に引き込まれますね。
手作りの素晴らしさはもちろん、ナバホの人々がジェラルディンや自然と共存する姿は、
人間の元来あるべき、つつましくも賢い姿だなぁ、と感動します。
文明社会にどっぷり浸る自分にとって、グレンメイさんのような生活はできませんが、
この絵本を読んで 窓岩の幸せに浸りたいと思います。
それにしても手織りを描いた素晴らしい絵本ですね!
▲やっぱり、よーわからん。 ここでのんびり見てよーっと。
最後に図書館で借りてみようかな!?と興味を持った方のために日本語版を紹介します。
「ブランケットになったやぎ」 作者・やぎのジェラルディン
チャールズ・L・ブラッド、マーティン・リンク著
ナンシー・ウィンスロー・パーカー絵
くどうなおこ訳
童話屋刊
こちらは、くどうなおこさんの絶妙なジェラルディン訳がラブリーな一冊♪
絶版がすごーく惜しまれる絵本です残念!