橋本治とナンシー関のいない世界で

「上野駅から夜汽車に乗って」改題
とうとう橋本治までなくなってしまった。
平成終わりの年にさらに改題してリスタート。

福井日銀総裁は辞任するか?

2006-06-26 22:28:56 | Weblog
さかんに報道される世論調査の結果は、ほぼ「福井総裁は辞任すべき」というものだ。
こういうところでけじめをつけておかないと、世の中はずるずるになってしまうのだろうから、やはり福井さんは辞めるべきなんだろう。

しかし、政府や財界人はそろって彼を擁護する。責任を全うしてほしいという。
聞くところによると、彼はかなり能力がある人らしい。2年ほど前、英国の経済専門誌エコノミストに、ともするとグリーンスパンよりもやり手と評されたこともある。
確かに、会見のしゃべりを聞いていても、エラい人にありがちな、意味不明あいまいな表現が比較的少ない。
話は明快で分かりやすい。地頭がいい人なのだろうなあと思う。
本当に能力のある人なのだろう。
そして自分でもそう思っている。

だからこそ、福井さんは自らも総裁の椅子にこだわり、なかなか辞意を表明しないのだ、多分。
3月に量的緩和を解除し、7月にはゼロ金利を解除するはずだった。アメリカの利上げとタイミングを計って、薄氷の上を歩くように用心深く世界経済のバランスを保ちつつ日本をデフレから脱出させる。
そんなとても難しい、職人技ともいえる経済政策を是非とも自分の手で成し遂げたかったんだと思う。
できる人なら、ぜひとも挑戦したいだろう。

でも、それをやりたいのなら、もっと脇を締めておくべきだった。
内規にしたがっている程度で良しとせず、世界中の誰が見ても文句を言えないくらい身ぎれいにしておくべきだった。
やりがいのある仕事をまかされ、高い報酬をもらい、名誉も得るとはそういうことだ。
そういうことに鈍感になるのは、エリートの奢りだ。

ノーブレスオブリージュという言葉を今の日本は忘れてないか。
エリートのみなさん。



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