ごろりんブログ

雫石鉄也のブログ

機龍警察 火宅

2021年02月17日 | 本を読んだで

月村了衛      早川書房

「火宅」「焼相」「輪廻」「済度」「雪娘」「沙弥」「勤行」「化生」と、仏教用語をサブタイトルに使った短編が8編収録されている。
 いずれも警視庁特捜部のメンバーが主人公。由紀谷警部補が病気の警官仕事の師匠を見舞う。長くない。その師匠の秘密。凶悪犯が大量の爆薬を持って児童教育センターにたてこもる。アフリカ内戦。少年兵。子供をキモノの操縦者にする。ライザ警部と沖津部長の出会い。オズノフ警部のロシア時代の思い出。由紀谷警部補の少年時代。不良少年がなぜ警官になったのか。など。このシリーズのファンなら必読の書である。