いま、国産のウィスキーがえらいことになっている。山崎、白州、響、竹鶴といった高級ウィスキーが入手困難である。そのへんの酒屋ではなかなか売ってない。もし見つけたら買うように心がけている。
ところが、オールド、角、トリス、ブラックニッカといった安価なウィスキーはスーパーでも売ってるから普通に買える。ところがこれらのウィスキーは値段相応のモノである。上等のウィスキーと安価なウィスキーでは、味もさることながら香りがぜんぜん違う。
かような日本のウィスキー事情にあって、このニッカのフロム・ザ・バレルはウィスキースキー好きにとってお助けウィスキーである。価格が500ミリリットルではあるが3000円でお釣りが来る。それにスーパーの洋酒売り場に並んでいる。しかも、おいしい。小生の知る限り、国産ウィスキーでコスパ最強といっていい。
ウィスキーは樽に詰められているときはアルコール分が60度ほど。これを加水して40度前後に調整して瓶詰めして出荷される。ところが、このフロム・ザ・バレルは加水を最小限にして出荷される。樽から直接飲む人に届けられるウィスキーだ。だからこのフロム・ザ・バレルという名前だ。そのためアルコール度数は51.4度とちょっと高いめ。
さて、飲もうか。香りは濃密で強い。トワイスアップにしたら、香りはさらに華やかに立ちのぼる。座っていた美女が立ち上がったよう。
口にふくむ。フルーティーさとスモーキーさのバランスが絶妙で大変に美味しい。終売にならないことを切に願うばかり。