『磐城誌料歳時民俗記』の世界

明治時代の中頃に書かれた『磐城誌料歳時民俗記』。そこには江戸と明治のいわきの人々の暮らしぶりがつぶさに描かれています。

旧暦9月9日 内郷 兜神社の祭礼  

2007年10月13日 | 歴史
今回もまた、
大須賀筠軒(おおすがいんけん 天保12(1841)年~大正元(1912)年)が、
明治25(1892)年に書き記した『磐城誌料歳時民俗記』(歴史春秋社刊)を
ひも解くこととします。
どうぞ、お付き合い願います。

『磐城誌料歳時民俗記』には、
江戸時代から明治時代の初めにかけての
いわき地域の人々の暮らしや民俗などが
極めて丹念に記録されています。

さて、『磐城誌料歳時民俗記』の旧暦9月9日の項には
次のような記述があります。

是日 厩村兜明神ノ例祭ナリ。
相傳フ、義家東征、此ニ宿シ、
厩ヲタテラレシヨリ村ノ名トナルト。
此ニ鹿島ノ神ヲ勧請シタル社アリシハ、
義家ノ兜ヲ奉納セラレシヨリ兜明神トイフトゾ。

これを現代的な表現に改めると、
次のようになるかと思います。

旧暦9月9日
内郷の御厩(みまや)に鎮座する兜明神で例祭が行われる。
伝えでは、源義家が東国平定の際、
この地に宿泊し、馬屋を設けたことが
「厩」という村の名の起源であるとされている。
また、この地に鹿島神を祀る神社があるが、
義家が兜を奉納したという故事に由来し、
人々は「兜明神」と呼び習わしている。


本文の内容と掲載されている写真は関係がありません。
因みに、写真は山形の月山で撮影したものです。


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