Ambivalent Blog

e-Tetsuによる「アート」と「釣り」の生活誌

Web Services市場の拡大基調続く

2004-07-22 | ◆ビジネス
IDC Japanの発表によれば、Web Services市場の拡大基調が続いている。Web Servicesはサービス指向アーキテクチャー(SOA)の要素技術であるから、SOAをベースとしたシステム構築のマーケットも拡大していくことを意味している。

やはり、これまでのSIの形態は徐々にしぼんでいく方向であることは間違いない。IDCは、「2007年以降は複雑な企業間連携においてもWebサービスの利用が始まる」と言っているが、この頃までにはSIベンダーは新機軸を軌道に乗せている必要があるということになろう。

日本企業のナレッジはどこへ

2004-07-22 | ◆ビジネス
人件費削減の煽りで非正社員の比率が3割を超えた。過去の統計や欧米の数値がないので比較は出来ないが、非正社員を増やすことに伴うメリットに対し、デメリットを意識すること、それに対する対策を講じることは重要である。非正社員を増やせば人件費を流動化できるのでコスト削減が可能だが、その分ナレッジの蓄積が困難となる。そのジワジワと減っていくナレッジを補う仕組みを並行して作らなければ、企業の力は中長期で弱っていくことになるだろう。

新しいナレッジ・マネージメントの仕組みは、こうした社会的な傾向を捉えて構築していく必要があるのだろう。

揺れ続けるSUN

2004-07-22 | ◆ビジネス
SUNが今度は独自のUNIX OSであるSolarisを他社製チップにも対応させると言いはじめた。独自のチップにこだわる一方で、JAVAソフトについてはオープン化、OSについては他社チップへも対応するという。技術力へのこだわりと標準化の狭間で揺れ動いているといった印象である。

チップに関して言えば、Itaniumに対応することは、インテルにとっては有難い話であるに違いない。以前一度仲違いしたとはいえ、SUNがHPに続いてUNIX OSをItanium対応にすれば、ますますItaniumの標準プロセッサーとしての地位が確固たるものとなる。UNIXチップのコモディティ化進展である。一方で、IBMは標準化に片足を掛けつつも、PowerチップとAIXによる囲い込みは可能な限り続けていきたいはずだ。とすれば、IBMが乗ってくる可能性は極めて低い。実現可能性の低いオープン化プランを出しても、OS拡販の鍵を握るISV(独立系ソフトウェアベンダー)はSolarisを有望なプラットフォームと見ることはないであろう。むしろ、自滅するOSと見るかもしれない。

いっそのこと、チップの独自開発をやめてItaniumを採用し、JAVAなどのアプリケーション分野でリーディング・ポジションを取っていくというのが将来性のある戦略ではなかろうか?






SUNについて2発

2004-07-22 | ◆ビジネス
SUNの売上高が3年ぶりに増収に転じた。しかし、皮肉にもその原動力となったのは、SUN独自のチップを積んだ高性能サーバーではなく、インテル製チップを積んだ低価格製品であった。

一方でSUNは独自チップの開発へのコミットメントを表明している。ここにSUNのジレンマが垣間見える。

この二つのニュースだけ聞けばいかにも矛盾している。インテル製チップの標準製品のマーケットが伸びているならば、そこに資源を集中すれば良い。が、それはサーバー製品のコモディティ化を許容し、さらにマージンが低下することを意味する。そこで、独自製品を維持してゆくことで、マーケットの中でのユニークなポジションとマージンを維持しようという反動が出る。

しかし、UNIXのマーケット自体は大きく伸びているわけではない。むしろ標準化されたPCサーバーが性能を向上させてUNIXマーケットを侵食している。OSについてもオープン仕様のLINUXがシェアを伸ばしている。また、チップについても、インテルはItaniumの投入により標準化を試みようとしている。

そんななか、果たして独自のプロセッサーに賭けることが得策であろうか? 一方でJAVA関連ソフトのオープン化を推進しようとしながらも、ハードウェアでは独自性にこだわるあたり、SUNの危機脱却はまだこれからではないか。