Ambivalent Blog

e-Tetsuによる「アート」と「釣り」の生活誌

飯田哲夫 個展開催のご案内 (2) 

2009-08-29 | ◆アート
いよいよ来週火曜日の開催となります。案内状の新しいビジュアルを作成したのでアップします。最初に作成した案内状も今回の案内状も、原画のサイズは四六判(78.8cm*109.1cm)で、その一部を利用したものです。

素材はアクリル絵具で、パステルで更に彩色したり、絵具に鉄粉を混ぜたりします。是非実物をご覧になって下さい。

飯田哲夫 個展
Ambivalent Images

2009.09.01(火) – 09.06 (日)
Open 11:00 – 20:00 (最終日 18:00)
オープニング・パーティ 09.01(火) 18:00 –

The Artcomplex Center of Tokyo 2F ACT5
〒160-0015 新宿区大京町12-9
03-3341-3253
http://www.gallerycomplex.com



飯田哲夫 個展開催のご案内

2009-08-16 | ◆アート
2001年の青山におけるグループ展開催以来となる作品展です。魚拓展ではないかとのガセネタが流れていますが、このブログを読めば判る通り、魚拓に値する魚は釣れていません。平面のアクリル絵画作品が中心です。9月1日から6日まで、The Artcomplex Center of Tokyoにて開催致します。是非お越し頂ければと思います。


飯田哲夫 個展
Ambivalent Images

2009.09.01(火) – 09.06 (日)
Open 11:00 – 20:00 (最終日 18:00)
オープニング・パーティ 09.01(火) 18:00 –

The Artcomplex Center of Tokyo 2F ACT5
〒160-0015 新宿区大京町12-9
03-3341-3253
http://www.gallerycomplex.com



今回の個展タイトルは「Ambivalent Images」。「Ambivalent」とは「相反する価値や感情」などを併せ持った状態のことを指します。私達の生活でも、二面性をもった局面に遭遇することが多々あります。

例えば、生きているということは一見1つの事象のようでいて、それは死んでいないことの裏返し。赤い絵の具を使うことは、他の色を使わないことの裏返し。それぞれ、何か1つを選択する際には、何か別のものを選択していないのです。

しかし、何事もその両方が存在していて、初めて一方が成り立つという関係にあります。今回の作品群は、そうした「Ambivalent」なイメージを象徴する色彩と色彩の強い対比による表現を多く取り入れています。

例えば、赤を表現するために、あえて黒で赤を取り囲むことで、その色彩を際立たせます。DMのデザインに利用している作品は、白の斑紋により青の存在を際立たせています。こうして二つの色の「Ambivalent」な関係性は、いずれどちらの色が主役でもない不可分な状態へと昇華されていきます。

我々の生というのもそのようなものではないでしょうか。

魚は釣れなくとも、釣りは釣り。Ambivalentですね~。

俺の時制は「現在形」

2009-08-09 | ◆釣りバカ
釣師で知られた開高健によると、釣師の時制には「過去」と「未来」しかなく、「現在」欠けているのだという。つまり、過去の釣果自慢と明日への期待は滔々と語るが、その年の、あるいは釣をしているその日その時を語ることは無い。要は、めったに釣れないのである。

ちなみに、私の場合には「未来」はあっても「過去」は怪しく、「過去」が怪しいと「未来」も霞むのである。もちろん最初から「現在」はない。特に、前々回の「ワカメ持ってけ」そして前回の「何かくれ」という状況を振返ると、もはや他者をこの時空の欠落した世界へ巻き込むことへの罪悪感に苛まれ、ついに単独釣行へ踏み切ることとなった。基本へ立ち返るべく、走水のアジ、海福丸である。

夏の暑さのせいか、釣師の数はそれほど多くない。しかし、大潮から中潮への変わり目で潮流が早いせいか、二隻出船となり余裕のある釣座の確保が出来た。最初は水深20メートルからスタートするが、いきなりなんかがぐっと引っ張る。あきらかにアジとは違う重い引きこみであるが、これがイシモチであった。本命ではないが、これが数匹釣れると、とりあえず土産が出来たと安心してしまう。これで安心するあたり、既に釣りに関する達成レベルが自分の中で大いに低下していることが実感されるのだ。

その後2度ほど移動を繰り返すが、全く当たりが無いか、イシモチがぽつぽつ釣れる程度。またしても、いつもと同じまったりとしたいやな空気が船を覆い始める。「未来」がますます濃い霧に包まれる。

そして3度目の移動で、かなり潮の早い水深40メートルの地点。ここで船の最後尾に陣取る常連が、なんだ「サバだなこりゃ」と言いながら糸を巻き上げ始める。するとこちらも竿がグイグイと強く引きこまれるが、常連の言葉から「サバか」と思い定める。まぁそれでも土産が増えるなら良しとするかと。

しかし、何と上がってきたのは尺アジである。これは驚いた。そこからが怒涛のオオアジ連発で、何故か自分だけえらい食いがいい。結局、尺アジ5尾を含めてアジ28尾で竿頭。これに加えてイシモチが5尾である。久々に「現在形」の男となったが、明日はあるのか。とはいえ、人をこの時空に巻き込む自信はまだない。なぜなら私の「現在」は非常に短いからである。