そういう質問はご勘弁を

最近は気候も良いせいか、顔をみるなり「釣れてる？」とか質問する人が多くて困る。そんなに釣れるもんじゃないことは、このブログを読めば分かるんだから、「今年の大根はどう？」とか、「そろそろカボチャのシーズンだね」とか、そういう質問をするのが気遣いってもんでしょう。そしたら、たまに釣れた日には、「三浦は野菜だけじゃないんですよ」とか返しますよ。いきなり「釣れてる？」はないでしょ。

しかしだ。今年は少し違う。何といっても目標がでかい。
今年の目標はマグロ。
いよいよ陸から離れ、船に乗り込む決意をしたわけである。
これまで船酔いを恐れて船はそもそも敬遠していたのだが、「アネロン」というマネロンみないな、エンロンみたいな名前の薬が強烈に効くとかいうことで、ついに決断したわけだ。

そして行ってみた。まずはボート。
三浦半島は油壺。
ボートと行っても、かなり遠くまで漕ぎ出すことが出来る。
釣り船も近くにいるあたりまで行ける。
目指すはタイがいるというスポットだ。
まぁ、今年の目標はマグロだから、5月にタイってのはペースとしては悪くない。

かなり沖まで漕ぎ出してきて、静かな日ではあったが、それなりのうねりがある。でも、酔わない。
さすがアネロン。
ボートは狭くて閉所恐怖症的にはやや厳しい環境であるが、ボートがぐぐっと揺れたときに、胸の当たりで感じるげろげろっとした感じがない。
これはいい。気合が入りますな。

が、釣れない。
全然釣れない。
と思ったら、ぐいっと引くじゃないの。
やっぱりタイだよね。
ボート乗ってんだから。
と思って巻き上げたら、ベラ。
これはボートから釣る魚じゃないぞ。堤防からだって、あまり釣って嬉しい魚じゃない。でも、何か嫌な予感がするのでクーラーへ放り込む。



昼になると徐々に風が出てきて、船の揺れが激しくなってきた。
遠くに富士山が見えるのだが、富士が結構揺れ動く。
何となく頭のなかにあるボートのイメージがこんな感じになってきた。
げろげろ。
げろげろ。
やっぱり魚が釣れないと気持ちわるい。

こりゃもう帰ろう。
やっぱりね、三浦半島は野菜ですよ。野菜。
ついでにアサリも買いましたよ。



もう船は乗らない。
ベラ逃がさなくてよかった。