Ambivalent Blog

e-Tetsuによる「アート」と「釣り」の生活誌

SUNについて2発

2004-07-22 | ◆ビジネス
SUNの売上高が3年ぶりに増収に転じた。しかし、皮肉にもその原動力となったのは、SUN独自のチップを積んだ高性能サーバーではなく、インテル製チップを積んだ低価格製品であった。

一方でSUNは独自チップの開発へのコミットメントを表明している。ここにSUNのジレンマが垣間見える。

この二つのニュースだけ聞けばいかにも矛盾している。インテル製チップの標準製品のマーケットが伸びているならば、そこに資源を集中すれば良い。が、それはサーバー製品のコモディティ化を許容し、さらにマージンが低下することを意味する。そこで、独自製品を維持してゆくことで、マーケットの中でのユニークなポジションとマージンを維持しようという反動が出る。

しかし、UNIXのマーケット自体は大きく伸びているわけではない。むしろ標準化されたPCサーバーが性能を向上させてUNIXマーケットを侵食している。OSについてもオープン仕様のLINUXがシェアを伸ばしている。また、チップについても、インテルはItaniumの投入により標準化を試みようとしている。

そんななか、果たして独自のプロセッサーに賭けることが得策であろうか? 一方でJAVA関連ソフトのオープン化を推進しようとしながらも、ハードウェアでは独自性にこだわるあたり、SUNの危機脱却はまだこれからではないか。

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