Ambivalent Blog

e-Tetsuによる「アート」と「釣り」の生活誌

釣りはビジョン

2005-08-28 | ◆釣りバカ
釣りはビジョンである。

我が愚かな釣友は、レンタカーで釣りに行こうとしたが、なんと不精をしてレンタカー屋までタクシーに乗った。そこでタクシー運転手に、

「お客さん、川釣りですね」と言われ、
「いや、海釣りですよ」と切り返したが、
「それにしてはクーラーが小さいね」と言い返された。

情けない話である。そんな私は、前々回まで、その愚かな友より小さいクーラーを使っていたが、前回から軽く30センチ超の魚を収められるものに買い換えている(それでも全然小さいという話もあるが、陸釣りですから)。だから前回はサバが大漁だったのである(サバが大漁でどうするという話もあるが)。

要は企業経営と同様に、でかい魚を釣るというビジョンを持つことが大切なわけである。

しかし、失敗を恐れる我々は、せめてサバだけでもと思いつつ、今回も三浦半島の先端、城ヶ島にある居島新堤に渡ったのである。でかいクーラーを持って。

しかし、大きなビジョンは6ヶ月前にも持っていたのである。その時は、まずはタモ網ということで、でかい魚が釣れた時に備えてタモ網を買ったわけであるが、今だ海にモノを落としたときにしか使っていないという苦い経験がある。そして、何と今日はそのタモ網が絡まって、うまく開かない。

まぁサバだろ。前回の経験からサバはタモ網なしでも引き上げられるから。という、ビジョンもへったくれもない考えが心をよぎるので、早々にタモ網のセットアップは諦めて釣り開始。

結構風強し。とりあえずサバを釣り上げて心を楽にしたい、と相変わらず情けない動機から、カゴサビキを投げてサバを狙う。しかし、どうもサバの群れも去りつつあるようで、サッパリあたりがない。周りではたまにサバがヒットしているようだが、それほどでもない。

仕方ないので、オーソドックスに浮きふかせに変更。すると小型のアジが掛かった。去年伊豆まで行っても釣れなかったが、群れがいると容易に釣れる。とりあえず一匹。ありがたい。

そして訪れた驚異の一撃。激しく引くのでサバかと思いきや、イナダが掛かったのである。30センチ弱くらいか。自分が釣った中では一番の高級魚。見た目も品が良い。気持ちはもう上がりである。

しかしこの日は、まだまだ続く。その後小アジを数匹、サバを数匹。そしてまた強烈に当たる。今回は引きは強いがサバのようには横に行かない。下へと潜る。これは何だと思えば、居島に来て一度も釣ったことのないメジナであった。25センチくらいか。

そしてこの後に、さらに強い引きがきた。今度はアイゴ。かなり重そうだ。と、となりの釣り人が「抜けるか?」と言いながら、タモ網で掬ってくれる。なんと我がタモ網は初めてタモ網として使われる機会を逃したのであった。30センチ強か。

そんな訳で大漁。最近、私が釣れないことを期待する人が多いが、大きいクーラーを買うと、その分釣れるのである。釣れた魚は写真の通り。ちなみに、クーラーの小さい愚かな釣友は、小アジと小メジナである。釣はビジョン。