Ambivalent Blog

e-Tetsuによる「アート」と「釣り」の生活誌

ライブドアの株を買うか?

2004-06-30 | ◆ビジネス
ストップ高である。そこまで買うか。
買収には通常プレミアムが伴う。買収した側はそのプレミアムを上回るだけのシナジーを出さなくてはならない。しかしライブドアのビジネスと球団運営のビジネス・モデルを大きく異なる。シナジーをこじつけることは出来るが、それを実現することは容易ではないだろう。

一方球団側は買収を拒絶しているが、買収価格が上がってくれば株主からの圧力が当然強まり、買収提案を真剣に考えざるを得ない局面が訪れることも想定できる。しかし、価格が上がるほど、ライブドアが実現しなくてはならないシナジーも大きくなる。

ライブドアの株主はどう考えているだろうか? 現在の財務体質が強いことが買収の価値を実現することとイコールではないのに。

Dellの顧客満足度低下 - 低コスト戦略と顧客密着型戦略の両立

2004-06-30 | ◆ビジネス
Dellの顧客満足度が低下している。以前も顧客サポートのオフショア移転でサービスが低下したため、本国へサポートを戻すということがあったように記憶している。

Discipline of Market Leadersによれば、低コスト型の戦略と顧客密着型の戦略は両立が難しいという。顧客密着型には金がかかり、低コスト型のビジネスモデルとは相容れないからである。両者を追及しようとすれば、どちらのビジネスモデルも中途半端になり、一方を追求し続ける企業には勝つことができなくなる。

さて、DELLはそれを悟って一方を犠牲にすることを良しとしたのか、それとも両者を両立させる神業を見せてくれるのか。


SUNとJAVA。オープン・スタンダードが本当のオープンになったとき。

2004-06-29 | ◆ビジネス
SUNのJAVAへの影響力が低下しているらしい。オープン・スタンダードをビジネス化する時には、そのスタンダードのコントロールは常に握り続ける必要がある。しかし、SUNは徐々にそのコントロールを失いつつあるようだ。

JAVAはオープン・スタンダードとして名を馳せたが、マイクロソフト陣営との互換性は無かった。しかし、Web Services技術の進展はその垣根を解消しつつある。インターオペラビリティの実現によって、JAVAはさらにオープンになったとも言える。しかし、それによってJAVA陣営は共通の敵を見失い失速している感がある。Web Servicesというオープン・スタンダードに積極的なのがSUNではなく、むしろマイクロソフトだというのは皮肉な話だ。

HPのItaniumという選択は正しかったか?

2004-06-29 | ◆ビジネス
HPがItaniumチップへの期待を押さえにかかっているようだが、果たして当初Itaniumを選択したことは正しかったか? 当初これはIntelのUNIXチップ・マーケットへのスタンダード化の挑戦であったし、HPにとってはUNIXチップ開発コストの低減であった。

しかし、主戦場はUNIXから徐々にPCサーバーへ移行しつつあり、UNIXマーケット自体の成長が止まっている現実がある。HPにとってはコスト削減とマーケット維持の点で一定の効果があったのではないか。ただ、IntelにとってUNIXチップのコモディティ化はまだ先か。

またメッセンジャーの話題 - NEC関連会社からIMのセキュリティソフト

2004-06-28 | ◆ビジネス
NECの関連会社からIMのセキュリティーソフトが出た。 YahooやAOLが企業向けインスタント・メッセージング・サービスからの撤退を表明する一方で、企業ニーズは相変わらず高いことをうかがわせる。

このソフトは既存のメッセンジャーをサポートするものであるようだが、こうしたセキュリティ・ニーズなど単独ではカバーできない機能が求められることが、Yahooなどの撤退の裏にあるのではないか。しかし、こうした補完プロダクトのマーケットを作り出していくことで、メッセンジャー自体の浸透を更に助けるであろう。