Ambivalent Blog

e-Tetsuによる「アート」と「釣り」の生活誌

ブログだから可能になるナレッジシェアの形

2004-07-26 | ◆ビジネス
ブログの企業ユースが注目を集めつつある。その使い方にも社内での情報共有と社外とのコミュニケーションというのがあると思う。しかし、企業がブログの利用を考えるとき、その特徴に注目すると面白い。

ブログの主体は第一に個人である。各人が自分のブログを立てるわけだから。そして、その個々人が特定のテーマについての関心を通じて繋がっていく。一方、掲示板やナレッジマネージメント・ツールなどはテーマが先にくることが多い。あるテーマが設定されて、そこに皆が書き込んだり、あるいは情報を載せたりする。同報メールもやはり、テーマありきだ。

しかし、テーマが先にくるとハードルが高くなる。そのテーマを熟知していないと最初の一歩が踏み出せない。一方でブログは個人が最初に来るので、その人が書きたいテーマでスタートできる。つまり、最初の一歩のハードルが低い。

それゆえ、企業内においては、より幅広いコミュニケーション・ネットワークを張ることが可能になるはずだ。一方、社外とのコミュニケーションいおいても、会社からの情報発信という命題が緩み、個人からの情報発信という感覚になる。それによって、これまでとは異なる形で網目のように企業外の顧客や潜在顧客とのネットワークがはれるようになるだろう。

ブログの企業ユースにおいては、その特徴を捉えたうまい活用法を考えたいものである。また、既存のコミュニケーション媒体との競合関係、補完関係をしっかり把握することも重要だ。

RSSリーダーで思うこと

2004-07-26 | ◆ビジネス
トミーさんのRSSの企業利用に関する記事に触発されて。RSSはPull型のメディアを目指すという話、もっともだなぁと思いました。RSS配信を企業やニュースサイトが行うと、まずRSSリーダー上で読んでみたいなと思わせることが出来なければ、自分のサイトに読者を引っ張ってくることが出来ません。

RSSリーダーを使っていると、大量の情報がごちゃまざになって配信されてくるため、文字の大小も無く、均質なタイトルと概要で全ての記事が勝負することになります。ある意味、あるメディアや企業が与えようとする重み付けがそこには見られないのです。新聞紙面であれば、大きな見出し記事を使うことで、その媒体が重要だと考えているものが判ります。しかし、RSSリーダーでは、読者が重要だと思ったものしかクリックしません。むしろRSSリーダーに繰り返し現れるキーワード、つまり話題になっていそうだということで、その重要性を判断するかもしれません。

ブログのメディアとしての力が注目を浴びていますが、RSSはマスメディアがこれまで行使してきた影響力を弱体化させ、マスが主体となった相互的影響力というものを生み出しつつあるように思います。