Dr. Mori Without Borders / Mori-san Sans Frontieres

森 一仁が医学・国際政治経済金融・人文教養教育など関心問題を国際的・学際的に考える。

トリのWarning,Pick !

2006-02-12 21:44:31 | 危機管理:国際人道保健支援・災害救急
トリノオリンピック開幕である。さて、語感から連想した「トリ」に関する唐突な話だが、中国人の食生活では、動物性蛋白源としてトリがとても大切である。一説によると、マクドナルドは中国では余り繁盛しなかったが、一方のケンタッキーフライドチキンは鶏肉食文化の中国人の味覚にも適合したようである。中華料理でも比較的味のあっさりしたものから、こってりとしたものまで唐揚げの多様性に驚く事があるが、そんな鶏肉を愛する中国人も、マックはさておきカーネル・サンダース(サンダース大佐)の軍門に降ったらしい。こんな中国人を襲う集団がいる。

トリ・インフルエンザは言うまでも無い。しかしながらあのメディアを賑わせたSARSも実はまだまだ健在である。一説によると、SARSは外来の動物を感染経路として中国で広がったと言い、野生動物も、外来の珍獣も販売が禁止され、動物を扱う業者は経済的に大きな打撃を受けている。

そしてトリインフルエンザに至っては、鶏肉愛好の中国人には大きな打撃であるだけではなく、食肉業の中でも鶏肉の生産・販売に依存していた業者にとってはかなりの打撃となっているようである。こうなると、個々の農民は経済的に苦しくなるが、集団農法で大々的に事業を展開する農業ファームだけは、抗生物質の投与や許認可された飼料の使用など安全性をアピールする事で生き残る事可能性もある。

農業ファームは巨大資本である。The Meatrixを参照途中プロセスに製薬業界が大いに関連している。抗生物質や、ホルモン、特定の栄養素を重点的に強化した特殊な飼料、完全管理体制・・・個人で農業を営んでいた時代は既に過去のものとなってしまったのであろうか?陸上の動物性蛋白源に未来はあるのか?牧歌的な時代は既に終わってしまったのか?

SARS・AVIAN-FLU・BSEなど、動物性蛋白源をめぐる諸問題が噴出している。生活習慣病との兼ね合いもあり、ここで食生活の見直しも大切なのかも知れない。

「ミートリックス」に出てくる台詞の日本語訳(PDFファイル)

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