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日立造船、NOX7割低減できるゴミ焼却技術を開発-燃焼・脱硝技術を融合

2015-06-11 11:53:19 | 日記
日立造船は窒素酸化物(NOX)の発生を従来比約7割低減できるゴミ焼却技術を開発した。燃焼時の空気量を少なくしてNOXを抑える燃焼技術と、NOXを薬剤で除去する脱硝技術を組み合わせた。触媒を使ってNOXを除去する設備も不要となり、建設コストを削減できる。すでに大分県内のゴミ焼却設備で実証実験を行い、商用化レベルに到達したことを確認した。

 新技術は二つの独自技術を組み合わせたもの。実験では低減措置をしない場合のNOX値100―120ppmに対し、新技術では30ppmに削減できた。燃焼技術「ハイレクト」は、低い空気比(酸素濃度が低い)で効率よく燃焼できる。空気比は1・25(酸素濃度4%弱)を実現した。
 炉内下部の酸素濃度の濃い場所に燃焼で生じた排ガスを再び吹き込むことで、燃焼室内の酸素を有効に活用。酸素濃度が低くなりNOXの発生を抑えられる。空気比が高いとNOXの発生量が多くなる上、大きな動力が必要でエネルギー回収効率も減少する。
 同時に触媒を使わずに脱硝する技術「ネオSNCR」を活用する。これは再燃焼室上部の高温排ガス中にアンモニアなどの還元剤を吹き込み、NOXを無害な窒素と水に還元する技術。還元剤を吹き込むノズルを1カ所から3カ所に増やし、再燃焼室で還元剤が最も反応する850度―900度Cの温度帯を選択して吹き込めるようにした。
 還元剤を反応させる触媒を使わないため触媒反応塔の設置が不要で、設備建設と20年間のランニングコストを総計すると、9億円以上のコスト削減につながる。
日刊工業新聞

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