ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「海へ出るつもりじゃなかった」

2021-08-25 14:08:47 | 

 

「海へ出るつもりじゃなかった」 アーサー・ランサム 岩波書店 1967

 

We Didn't Mean to go to Sea    1937

神宮寺輝夫 訳

 

神宮さんの訃報を知って、久しぶりに読んだ。

シリーズ全部は、ちょっと無料っぽいから、

ジョン、スーザン、ティティ、ロジャの4人だけで乗り切る、この7作目を選択。

 

1937年の作品だったんだ~

イギリス児童文学も奥が深い。 

 

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「スキマワラシ」

2021-08-18 10:44:03 | 

 

「スキマワラシ」 恩田陸 集英社 2020.8.10

 

462ページを一気読み!

 

古道具屋を営む兄と、物に秘められた"記憶"が見える弟・散多。

彼は亡き両親の面影を追って、兄とともに古い「タイル」を探していた。

取り壊し予定の建物を訪ねるうち、兄弟はさらなる謎に巻き込まれていく。

 

ある日、ふたりは解体現場で目撃された少女の噂を耳にする。

今時の座敷わらしかーー。

白いワンピースに、麦わら帽子、胴乱を持って現れる"少女"に、ふたりは出会う。

 

ファンタジー&ミステリー、

ほっこり温かいエンターテイメント。

 

 

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「しゅるしゅるぱん」「ジャンプして、雪をつかめ!」

2021-08-16 20:25:19 | 

 

「しゅるしゅるぱん」 おおぎやなぎ ちか 福音館書店 2015.11.15

 

突然東京を離れ、父親の田舎、岩手の朱瑠町に引っ越すことになった解人。

古くから山神様が祀られている山のふもとで、慣れない新生活を始めた解人だったが、身のまわりで次々と奇妙なことが起こる。

いぶかり、苛立つ解人の前に謎めいた男の子が現れた。

 

成就しなかった切ない思いから生まれたのは……

 

イマイチ、心に響いてこなかった。

児童書を読む感性が薄れてきてるのかーー

 

 

「ジャンプして、雪をつかめ!」 おおぎやなぎちか 新日本出版社 2020.11.15

 

おおぎやなぎさんの作品、3冊目。

これはスンナリと染みた。

 

いかにも有りそうで、てらいがない。

環境が思い切り変化した少年の戸惑い、成長が普通に描かれている。

周りの大人たちも、いるいるこんな人たち、って感じ。

 

閑話休題

神宮輝夫さんが亡くなった。

合掌。

かつて、夏になるたび読んでいた「ツバメ号」シリーズを、

久しぶりに読みたくなった。

 

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「花下に舞う」

2021-08-07 07:53:19 | 

 

「花下に舞う」 あさのあつこ 光文社 2021.3.30

 

「弥勒」シリーズ第十作目。

同心・小暮信次郎と商人・遠野屋清之介

亡き母の過去を探る信次郎。

商いに射きると決めた清之介。

事件は、殺された夫婦の驚愕の死に顔から始まった。

 

いつもながら、岡っ引き・伊佐治や遠野屋の女衆などのキャラクターが良い。

 

P161

「真実は一つ。けどよ、それを語るのは人だ。語る者によって真実の形が違ってくる」

 

P318 

「人は人を頼りに生きられはしねえよ。親だろうが子だろうが

、他人は他人、自分じゃねえんだ。誰かをよすがにしちまったら、そこでお

終えだぜ。誰かに支えられないと生きていけねえやつが、誰かを支えることなんざできやしねえのさ」

 

以上、信次郎の言。

闇というか、冷えというか……

 

 

 

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「雪のなまえ」

2021-08-06 09:33:15 | 

 

「雪のなまえ」 村山由佳 徳間書店 2020.12.31

 

スーッと一気読み。

しっとりと気持ちよく、心が満ちた。

 

「夢の田舎暮らし」を求めて父が突然会社を辞めた。

いじめにあい登校できなくなった小学五年生の雪乃は、父ととに曾祖父母が住む長野で暮らし始める。

仕事を諦めたくない母は東京に残ることになった。

胸いっぱいに苦しさを抱えていても、雪乃は思いを吐き出すことができない。

そんな雪乃の凍った心を溶かしてくれたのは、長野の大自然、地元の人々、同級生大輝との出会いだったーー。

 

ほんとうの自分を受け容れてくれる場所。

そこを見つけるため、今いる場合に別れを告げるのは、決して逃げではない。

 

以下、抜粋

 

 自分さえそれを上手にやり過ごして、ふつうの顔で学校に通えたなら、すべて丸く収まる。

 

 大人たちはみんな〈友だちはいいものだ〉と言う。(略)〈友だち

見れば、その人の値打ちがわかる〉とも。

 だったらーー一人の友だちもいない自分には、何の値打ちもないってことじゃないか。

 

 「何がいちばんしんどかったかっていうと、〈どうしても学校に行きたくない〉ってことを誰にも言えなかったのがいちばんしんどくってさ」

 

 「今の世の中、自分らしさがどうとか、個性を大事にとか、よく言われるじゃない。だけどそういうのは、まずは人から教わった正しいやり方をきっちり守るとこから出発して、それが身についた上で初めて問われるべきものであってさ。基本中の基本さえもまともにできない人間が何をしたって、そんなのはいいかげんなインチキに過ぎないよ」

 

 挑戦を続けていける秘訣とはつまり、人から褒められたい気持ちに正直でいる、ということなんだろうか。

 

 「てっくりけえったら、ほー、何べんだって起き上がンねえと」

 

 

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