ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「木練柿」「東雲の途」「冬天の昴」「弥勒の月」「夜叉桜」

2017-01-23 23:13:56 | 

 

 

「木練柿」   あさのあつこ     光文社     2009.10.25

 

確信犯で再読 (笑)

弥勒シリーズの第3作。

 

鬼平、公事宿、御宿かわせみなどもそうだが、

この類いのシリーズは、

全体の流れは把握しているものの、

一つひとつの話を詳細に覚えていることが

まず、ない! (わたしだけかなぁww)

 

最新作の記憶は、流石に新しいので、

ちょっと振り返ってみた。

 

信次郎が素直にまっとうなことを言っていた。

 

「店を守るってのは、奉公人や客や取引先と密に関わる、相手を利用するためじゃなくて、人間としてきちんと向かい合っていく。そういうことじゃねえのか。」

 

 

「東雲の途(みち)」    あさのあつこ     光文社

    2012.2.20

 

弥勒シリーズ、「木練柿」に続く4作目。

 

読んでないと思っていたが再読だった。

まあ、いつものことだ (笑)

新鮮な気持ちで面白く読めたから

読んだ、読んでないと、拘る必要もない。

 

遠野屋清之介が旧藩に赴き、過去と対峙する。

 

清之介は、商人として考える。

 

人を使い、人を生かし、人を動かし、利を生む。

その利を人に返していく。

途切れの無い円環として、商いは回っていく。

 

 とーー。

 

 

「冬天の昴」   あさのあつこ    光文社    2014.3.20

 

シリーズ5作目。

 

こっちこそ、読んでなかった。

多分 (^^;

 

武士と遊女の心中は、恋の縺れか、

謀(たばかり)か。

 

ツボにハマったシーンを書き写す。

 

「ほんとにありがたかった。おぬしに大きな借りができたな」

清之介は答える一言を失っていた。信次郎から、素直なれいの言葉を聞くと思案に尽きる心持ちにある。背筋の辺りがぞわぞわと蠢く。小さな虫が這い上がっているようだ。気持ちが悪い。

伊佐治も背中を掻きながら、不快そうに口元を歪めた。

「旦那の口から、人の道を説く科白が出てくるなんて……いや、鳥肌が立っちまいました。寒気がしまさあ」

 

思わず、クスッ。

 

 

「弥勒の月」   あさのあつこ   光文社    2006.2.25

 

とうとう、シリーズ第一作目も再読 (笑)

 

信次郎と清之介の出会い、

清之介の過去、おりんの見投げのいきさつなど

改めておさらいした。

 

目をひいた文章を書き写す。

 

「男なんてもんは、そりゃあもう、しょうもない生き物でやすからね。どんなに女房が可愛いくても、ちょっと、色合いの違う女を見ればふらつく。女房が、しっかり家にいてくれる、そこの安心に甘えてふらついてるんですよ」

 

明日の糧を得ることに追われる寡婦もいるのだ。いつまでも死に拘っていられるほど余裕のある者は、江戸にはそう多くはいない。嘆く前に、食わねばならない。食わせねばならない。それが生活というものだ。

 

一人前の商人というのはね、金儲けが上手いだけの守銭奴のことじゃない。人がどのくらい本気で仕えて暮れからか、どのくらい心をヨセテくれるか、その力量がある者のことだ。

 

清之介(清弥)の兄・主馬は言う。

 

「人は人だ。人そのもの、本人が持つ技量、資質、人柄のみで計られる。母の出自がどうだの、父の身分がどうだの、そんなことに左右されない世が、いつか来る」

 

 

「夜叉桜」    2007.9.25

 

弥勒シリーズ第2作。

 

これで一通り読み返したことになる。

 

清之介の兄・主馬の考えがかわった。

赤ん坊のおこまが遠野屋で育てられることとなった。

 

 

もう睦月も半ばを過ぎて、

やるべきことがてんこ盛りなのに

弥勒や髪結い伊三次などの再読含め、

本にハマるとトメドがない。

楽なほう、好きな方に流れる意思薄弱。

 

ちょいと改めないと!

自分に叱咤激励!

 

 

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