「生きるための選択」 パグ・ヨンミ
辰巳出版 2015.11.20
少女は13歳のとき、
脱北することを決意して川を渡った
著者は1993年生まれ。
ソ連が崩壊して冷戦状態が終焉、
北朝鮮への支援が途絶えてから生まれた。
死体が放置される道を通学し、
野草や昆虫を食べて空腹を満たし、
"親愛なる指導者"は心が読めて、悪いことを
考えるだけで罰せられると信じて生きてきた。
13歳、鴨緑江を渡って脱北した中国では、
人身売買業者によって囚われの身になり、
逃れてきた場所以上に野蛮で無秩序な世界を
生き抜かなければならなかったーー
15歳、韓国に入国。
2012年、ソウルの東国大学に入学。
在学中に自らの体験について英語でスピーチしたことをきっかけに人権啓発活動を開始し、
現在はソウルを拠点に活躍中。
韓国に渡った彼女は懸命に学ぶ。
自分のなかに育つ言葉がなければ、本当の意味で成長したり学んだりすることはできない。そのことがわかってきて、自分の脳が文字通り生き返るのを感じた。
とーー。
ユーチューブを観てみた。
この本を機に、昨秋、来日したらしい。
キレイな人だ。
韓国のゴルフ選手や女優さんの
"キレイ"と 同じようなキレイさ。
どんなに酷い生活であっても、
国の指導者を疑おうとは及びもつかない。
教育の恐ろしさを、改めて思う。
「ワイルドスワン」を思い出した。