「麻阿と豪」 諸田玲子 PHP研究所 2022.10.17
豊臣秀吉のつまとなった「麻阿」、秀吉の養女として宇喜多秀家に嫁いだ「豪」。
姉妹は、時に対立しながらも助け合い、秀吉の死、関ヶ原の戦いを乗り越えていく。
前田利家の女・豪の存在は知っていたが、麻阿(まあ)を初めて知った。
豪は細川ガラシャと親交がありキリシタンで、秀家はそれを認めていたらしい。
麻阿が利家とまつの実子ではないらしいという史料があるようで、この作品では、浅井と京都の公家の娘の子どもを利家たちが引き取ったという設定。
秀吉の死後、公家に再嫁している史実があるから、すんなり受け止めることができる。
二人の波乱万丈・数奇な生きざまが描かれる。
作家ってスゴい、と改めて思った。
宇喜多秀家も名前は知ってたが、関ヶ原で敗軍の将となるも落ち延びて島津に。
島津が徳川につたえたことにより、江戸に送られ、ついには八丈島に流され、結局かなり長生きしたことも初めて知った。
豪との息子二人も同時に八丈島に流され、彼らの子孫がいるらしい。
前田家の菩提寺の一つが大徳寺・興臨院とのこと。
昨年秋に訪れたばかりなので、親しみを感じた(笑)