ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「天保の虹」

2020-04-10 09:11:58 | 

 

「天保の虹」 斉藤洋 偕成社 2019.12

 

久しぶりの白狐魔丸。

 

白駒山の仙人の弟子となり、修行ののち、人間に化けることができるようになった狐、白狐魔丸の人間探求の物語。

 

源義経、蒙古襲来、楠木正成、織田信長、天草四郎、赤穂浪士……

そして約130年ぶりに江戸を訪れた白狐魔丸は、

世間を騒がす大泥棒・鼠小僧次郎吉と出会う。

為一(北斎)と共に筑波山に旅た後向かった大坂の町では、

凶作のため、人々は飢饉に苦しんでいた。

そんな中、町は突如赤い炎につつまれる。

火をつけたのは、大塩平八郎の一党だった。

 

鳥になることを教えたものの、いっこうに飛べない白狐魔丸に仙人は言う。

「おまえ、鳥になって、飛びたいと思っていないだろう」

「おまえが望まぬことをわたしが望むわけがなかろう」

「人間はよく、鳥のように飛びたいと思うものなのだ。鳥になって、遠くにいきたいなどという。しかし、なんのために遠くにいきたいかと問うと、それには答えられない。遠くにいっても、そこでしたいことがないのだ。したいことがあれば、おまえのように、歩いて、どこへでもいくさ」

 

そろそろ幕末だ。

白狐魔丸は次に誰に出会うのだろう。

 

 

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