ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「幻の声」「紫紺のつばめ」「さらば深川」「さんだらぼっち」「黒くぬれ」

2017-01-20 21:26:21 | 

 

髪結い伊三次捕物余話、読み返し。

 

文庫あとがきに、

伊三次で作家になった、

最後まで伊三次を書き続けたい、

というような一文があった。

その言葉通り、ギリギリまで書き続けてくれた。

別の文庫あとがきには、

一応、捕物帳ということになっているが、

私自身には捕物帳を書いている意識がないし、

いわゆる時代臭を払拭しようと努めている、

とも、あった。


たまたま単行本がなくて文庫を借りたのだが、

あとがきを読めて良かった♪ 

 

とりあえず、第一作から順に

 

「幻の声」

「紫紺のつばめ」

 

「さらば深川」

  木戸番の古女房おつるの言葉。

    『あたしは不幸に見舞われて、どんどん落ち込む人よりも、それならそれで仕方がないと、さっさと別の道を歩いて行く人の方が好きですよ』

 

「さんだらぼっち」

 

「黒くぬれ」

  文吉が言う。

  『普段は女房の愚痴をこぼしているくせに、結局最後は女房の所へ戻って行くのさ。それがいっち丸く収まる方法だと男は知っているんだ。たまに曲げて女房の所を飛び出す奴もいるが、誰も一途な男だと褒めはしない。馬鹿者と笑われるだけさ』

   

この5作目で、難産の末に伊与太が生まれた。

 

さて、「黒くぬれ」は、

矢沢永吉の「黒くぬりつぶせ」と

ストーンズの「paint it black」から、だって。

個人的に親しみが湧く。

 

文吉の話し言葉が、めっぽういい。

しっかり調べた上での言葉遣いたろうな。

 

 

 

コメント
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