食・飲・読の日記

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グラスホッパー@伊坂幸太郎

2019-11-16 13:52:56 | 本(あ)
  グラスホッパー@伊坂幸太郎 

あらすじ(「BOOK」データベースより)
「復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。一方、自殺専門の殺し屋・鯨、ナイフ使いの若者・蝉も「押し屋」を追い始める。それぞれの思惑のもとにー「鈴木」「鯨」「蝉」、三人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。疾走感溢れる筆致で綴られた、分類不能の「殺し屋」小説。




いきなり非合法の裏社会の会社が出てきて、女性をだまして薬を売りつけたり、臓器売買だの誘拐だの殺しだの、物騒過ぎてこれ苦手‥‥‥ と思ったのだけれど、普通の鈴木、自殺させ屋の鯨、ナイフで殺す蝉、の3人が交互に語り部になり、どんどん場面が展開していって、そのテンポの良さに引きずられるように読み切りました。殺しの描写がやけに細かく怖かったものの、普通の鈴木が登場すると、なんだかホッ。鈴木はそっち行っちゃだめ、っていうほうになぜか行くのがもどかしい。人を押して車に轢かせる押し屋をめぐって、鈴木、鯨、蝉の3人がだんだん近づいていく様がすごかった! 最初に鈴木がだまそうとして薬で眠らせたカップルの結末にはびっくり! そして鈴木は病んじゃったのかなぁ‥と思わせる最後でした。

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