食・飲・読の日記

日々の食べたり読んだりを綴ります♪

ゴールデンスランバー@伊坂幸太郎

2014-11-03 08:32:41 | 本(あ)
  ゴールデンスランバー@伊坂幸太郎 

あらすじ(「BOOK」データベースより)
仙台で金田首相の凱旋パレードが行われている、ちょうどその時、青柳雅春は、旧友の森田森吾に、何年かぶりで呼び出されていた。昔話をしたいわけでもないようで、森田の様子はどこかおかしい。訝る青柳に、森田は「おまえは、陥れられている。今も、その最中だ」「金田はパレード中に暗殺される」「逃げろ!オズワルドにされるぞ」と、鬼気迫る調子で訴えた。と、遠くで爆音がし、折しも現れた警官は、青柳に向かって拳銃を構えたー。精緻極まる伏線、忘れがたい会話、構築度の高い物語世界ー、伊坂幸太郎のエッセンスを濃密にちりばめた、現時点での集大成。




おもしろい!
第一部 事件のはじまり ほんの数ページ、ごく日常の風景が描かれており、テレビで事件が報道されます。
第二部 事件の視聴者  テレビを通して事件を知る視聴者が読んでいる私と重なります。第一部があってこそ、第二部ですっかり物語に引き込まれていしまいました。
第三部 事件から二十年後 第二部で違和感を持っていた犯人に対する警察の異常性を示し、何?青柳は犯人じゃない!?と驚きとやっぱりという思いが混じります。
第四部 事件  青柳が逃げ続けた2日間と過去の記憶が入りまじり、いろんな伏線が出てきて、もう感情が忙しいっ。ドキドキワクワクハラハラ! 絶体絶命の危機に陥ると、ふと青柳を助けてくれる人が出てきます。青柳はどんなに追い込まれようと、すごくいい人で、最後まで周りの人の心配をする。そんな青柳だからこそ、助けてくれる人が出てくる。旧友森田の言った「人間の最大の武器は習慣と信頼だ」という言葉が効いていました。青柳のお父さん、とってもいいです。ジーンとしました。
第五部 事件から三か月後 青柳が逃げるための協力をした人たちが出てきます。じんわり心が温まります。

結局犯人は青柳ではないのに、青柳は自分が最善と思う解決にはいたりませんでした。そこがちょっと悲しいです‥
それから、物語に出てくるセキュリティポッドの存在は異常だし、警察やマスコミを無条件に信じ込んでしまう傾向がほとんどの人間にあるのではという怖さがずっと私の心に漂っています。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« カレーライス | トップ | 生ハムいちじく »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

本(あ)」カテゴリの最新記事