


あらすじ(「BOOK」データベースより)
40代シングル女子まさかの転機に直面す。昭和の香り漂うアパートでへんてこな住人に面食らい来し方をふり返っては赤面。行く末を案ずればきりもなし…ほのぼの笑えてどこか懐かしい直木賞作家の最新小説。





43才の茜が考えることが、私自身とタブって共感しながら読みました。これまでの生き方は果たしてよかったのか? 40代、若くもないけど年寄りでもない。結局老いは訪れる。母親にはなれないと思っていた。人間はみな平等に鬼籍に入る。などなどなどなど‥
茜は父親の残したアパートの管理人になって住人達と関わり、管理人としての自分もアパートも好きになり、幸せを感じます。その幸せは絶対とは言えないけど、自分の人生を大事に一生懸命生きようとする茜のたくましさ・力強さをうらやましく、また賛同したく思いました。
突拍子もない考えに飛躍するのが得意な茜、とても面白いです。笑っちゃいます。また、くせものぞろいの住人達もそれぞれ個性的で面白いです。住人には幽霊までいます! 花桃実桃というだけあって、庭の花や花桃は美しい描写がなされています。とても温かい気持ちになる、大好きな1冊となりました
