食・飲・読の日記

日々の食べたり読んだりを綴ります♪

すれ違う背中を@乃南アサ

2014-02-10 18:09:01 | 本(な)
  すれ違う背中を@乃南アサ 

あらすじ(文庫本背表紙より)
パン職人を目指して日々精進する綾香に対して、芭子はアルバイトにもなかなか採用されない。そんなある日、ビッグニュースが!綾香が商店会の福引きで一等「大阪旅行」を当てたのだ。USJ、道頓堀、生の大阪弁、たこ焼き等々初めての土地で解放感に浸っていた彼女たちの前に、なんと綾香の過去を知る男が現れた……。健気な女二人のサスペンスフルな日常を描く人気シリーズ第二弾。




「いつか陽のあたる場所で」の続編です。その感想文はこちら
刑務所を出てきた2人が、自立をめざし、お互いを思いやって生活をしているその様子に凛としたものを感じました。描かれているのは普通の生活、その生活を送っているのが罪を犯したことのある人だと、その普通がいかに難しいか考えさせられました。「梅雨の晴れ間に」で芭子はジェットコースターに乗って”生きてる”と感じる。綾香は明るく振舞っていても、寝ているときにうなされている。そんな2人の様子に、罪を犯した事実は生活に影を落とし、心に影を落とすんだと認識させられます。
でも2人は前を向いて生きています。やりたい仕事も見つけ、夢も持ってています。お互いを思いやっています。その姿勢に深く感銘し、エールを送りたくなるのです
また、ぽっち(インコ)の様子や季節の描写が色彩が見えるようで、とても素敵でした

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6 コメント

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思い出しました! ()
2014-02-11 08:43:36
本当に、忙しくして&原発の本ばかり集めてフィクションは読まなかったけど、ドラマをたまにチラチラ見て、詳しいストーリーを知らないから余計なんだけど、多分に本でならもう少し解釈が深いんだろうか?と思いました。
テレビは表現力があるようで、逆に散漫になり勝ちだと思います…情報量が多すぎる為の欠陥ですねぇ!これはテレビに限らず全てに言えることだと思います
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ほんとに~ (エゾフクロウ)
2014-02-11 11:30:30
「ぽっち」が「あやさんったらー」と鳴くんですよね。

とても生活感のある描写に感心しました。
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空さん♪ (どり)
2014-02-11 13:11:51
こんにちわ

ドラマはドラマとして楽しめましたが、小説はやっぱりいいと思います
ドラマだと目で見えるのでわかりやすい反面、ドラマティックに仕立てられたりしますが、
小説は日々の生活を粛々とおくる2人が描かれていて、季節の移り変わりも文章で丁寧に描かれていて、大好きな小説です
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エゾフクロウさん♪ (どり)
2014-02-11 13:17:36
こんにちわ

そうそう「あやさんったらー」ってかわいいですよね
芭子ちゃんもちょっと強くなって、「ぽっち」が加わって、毛糸玉や布も加わって、1冊目よりカラフルな印象でした
綾さんの焼くパンの香りも印象に残りました
もう1冊、楽しみです

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こんにちは♪ (にゃんにゃん)
2014-02-11 13:28:20
旅行先で綾香が故郷の同級生と偶然出会い、
「帰ってくるな!」と、言われるシーンがありましたよね。
肩身狭く暮らしている父親や妹の手前、
そして、何より綾香本人がより惨めな思にならないためには
顔を出さないのが、みんなのため。
これは本よりドラマの方で、
あのシーンがとても強く印象に残っています。
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にゃんにゃんさん♪ (どり)
2014-02-11 13:46:20
青森からおかえりなさい

そう、「絶対に帰ってくるな」と言われた日、芭子の前で明るく振舞っていた綾香は夜、寝ながらうなされているんです。
本を読みながら、同級生役の俳優さんの顔が思い浮かびました。
故郷での綾香の立場、綾香の家族の立場を思っての言葉で、迫力ある演技でした

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