国の外からはアメリカのリーマン・ブラザーズの破綻・破産法申請という
大波により、日本の株式市場も600円強の日経平均株価を下げた。
既に景気も後退期からまた不況に入ろうとしているような雰囲気が漂っている。
そして国の中からは、事故米・汚染米の転売(偽装を伴った)により、
食の安全を脅かしただけでなく、全く善意の給食業者、和菓子製造業者が
結果的に騙されて汚染米・事故米を従来の高い価格で買わされたという実態が
今日農水省から発表された。
汚染米に380社が関係、新潟でも不正転用判明…農水省(読売新聞) - goo ニュース(記事引用-読売新聞)
これで不正転用が判明した業者は4社になった。三笠フーズが転売した事故米の仲介・販売などにかかわった業者は現時点で24都府県の約380社にのぼることも判明し、内閣府が全社の社名を公表した。
それによると、三笠フーズが転売した事故米の流通に関係した中間流通業者は50社で、製造・販売にかかわった業者は約320社。このうち給食会社大手「日清医療食品」(東京都)などが卸したモチ米を使っていた給食施設が110か所以上を占めた。このほか外食業者や米穀販売店などもあった。
農水省は、事故米の転売先企業名は同意を得てから公表してきたが、公表の遅れが消費者の不安を増幅させたとの批判を受け、今回、全社名を明らかにした。
一方、島田化学工業は、2003~07年度に、カビがはえた事故米など236トンを工業用のりの原料として国から購入。このうち3トンは工業用のりとして使ったが、それ以外は用途を特定せずに販売したという。
(熟年ドラキチ)
三笠フーズが転売した先でも、なんと24都府県で380社近くにものぼるという。
NHKテレビのニュースで見たが、菓子製造業者や和菓子製造業もインタビューに
答えていて、それら汚染米・事故米を混ぜて入れられた原料は、いつも仕入れて
いる業者から国産品と言われ、値段もいつもどおりの高い値段で購入したとのこと。
もうこの三笠フーズ始め島田化学工業ら4社は、食用に使わない約束で政府から
購入したが、見事というか最初から確信犯的に政府から安く買って、
それを偽って高く売ったと言ってもいいくらいのこの実態だ。
当然これらの会社は警察からむしろ詐欺罪で取調を受けてもいいくらいでは
とも思う。これは三笠フーズらの会社は犯罪行為をしているとも言える。
農水省が不正競争防止法で警察にこれら4社の告発を実行または検討をしている
みたいだが、ちょっと私には引っかかる。
今日はこのように流通先の公表に踏み切ったが、農水省は、つい2-3日前は、
”消費者にも食の安全を守る権利があるが、流通経路の会社にも
会社(を守る)権利ある”という発言をして、会社の公表を否定していた。
そして、農水省に(事故米・汚染米の流通に対して)責任があるとは考えていない。
太田農水大臣は、汚染米の汚染濃度は極めて薄いので健康に害がない。
だから農水省は”ジタバタ”していない。
当初はこの事態にこのように対応していた農水省が、国民からの批判が
余りに強いと解ると、福田首相の再度の強い指示でやっと今回、流通先を公表。
問題はここからである。
政府が輸入して政府が売った事故米・汚染米。 最初の売り手は政府・農水省だ。
そして農水省が売った後の検査という責任も農水省が有している。
だから三笠フーズにも合計96回もの検査に農水省が入っている。
一番悪いのは、もちろん三笠フーズら4社である。
だが、農水省も一番最初の売り手であり、しかも検査するという義務・責任も
最初から有している。 だからこんなたくさんの検査回数も記録に残ったわけだ。
農水省が最初から検査をしっかりやっていれば、この犯罪的行為を未然に
防げた可能性は充分にある。
三笠フーズら4社は農水省の検査が最初から全く内容もないと解っていたから
こんな犯罪的な事も出来たのではないか?
少し次元が違うかもしれないが、 警察が街頭パトロールに出て、そこらじゅうで
犯罪が行なわれていても、全然気がつこうともしない、だから犯罪が見つからない
だから犯人も捕まえない。
もし街頭がそうだったら、犯罪者は自由に好き勝手に犯罪をするだろう。
この場合の警察が農水省、犯罪者が三笠フーズら4社。
私達はこんな警察をまったく責任が無いという事にするだろうか。
そして、農水省の元課長の接待に関しての下の記事を見て、
もう私は開いた口が塞がらなくなった。
飲食「ひと口だけ」=「便宜ない」と元課長-三笠フーズ事故米(時事通信) - goo ニュース
(記事引用-時事通信)
三笠フーズから接待を受けたとされる農水省大阪事務所の元課長(62)は15日、大阪府内の自宅で取材に応じ、「焼き鳥屋を始めたので評価してくれと頼まれ、ひと口だけ食べた。接待を受けた意識はないが、軽率だった」と話した。
(熟年ドラキチ)
この元課長さんは、接待を受けた事実はもう否定できないものだから、
いかにこの接待が内容の無いものだったかという事にしようと必死である。
多分、公務員の倫理規定に触れるのを一番恐れているのだろう。
記事に出ているような言い訳が世間で通ると思っているのかな?
このように言い訳をいかにするかという事には、
物凄く積極的に頭を使うのが役人なのか。
私達国民が一番に思うのは、96回も検査をして、このような事が起こることを
何故、未然に防げなかったのか?
一体、検査とは名ばかりで、遊びに行っていたようなもの?
農水省の仕事の重要要素の一つは、食の安全を守ることだという意識が、
この元課長さんには、まるで無いことに国民は疑問と怒りを感じている
のであると思う。
もし農水省の本来の仕事に熱心で、国民の食の安全を守る意識で
仕事を農水省以来続けてきたのであれば、 こんな接待という事態への
自分の責任逃れの為の言い訳を一生懸命に考えるより、
自分達農水省が扱った事故米・汚染米が日本国中にこのように不正に
転売、そして禁止されている食用に使われてしまった事実自体に
悩むはずである。
この元課長さんはじめ農水省次官さん、そして農水大臣には、
国民の食の安全を守るという責任感・使命感というものが、
全然感じられない。
感じるのは、いかに自分達が責任を取らされないようにするには
どうしたらいいかという執念だけである。
世の中にはイロイロな ” オヤジ ”さんが、ブログを書いてますね~^^