TAMAちゃんダッシュ

愛犬タマとマル民の私の毎日です

希薄

2005-06-15 | 

1週間ほど前になる夕方のことである。
以前勤めていた職場の知り合いの私より5つほど年少の女性に道端で呼び止められた。
私は視力が悪いのと歩く際に花や建物などを見回しながら歩いているせいか(決してブログネタを探しているわけではない)自分の方から知り合いに気づくことはまずない。
それにも増して懐かしさのあまり声をかけてくれたのだろうが働いていた時はそう話をする間柄ではなかったはずだ。彼女は正社員、私は契約社員のようなものだったし、既婚独身で話もそうかみ合うことがなかった。
聞けばこの4月に仕事を辞めたそうだ。懐かしい話と今は充電期間で習い事を始めたことなどを30分以上立ち話したであろうか。職場にいた時も話がかみ合わないと思っていたためにそんなに話したことはない。
「近所でしたらいつか寄らせてもらいますね。」といい彼女の方が私の姿を見送る形で別れた。
本当に訪ねてきそうな気がしたのは30分の間に彼女が本当に言いたかったことが言えなかったような気がしたからである。

家族は別として生き方や物事に対する姿勢、思いを交わすことのできる相手はそうはいない。
いつだったか柳美里さんの「命」の中で読んだことを記憶しているが、家族以外に自分が本当に困った時に助けてくれる人に出会うことは非常に困難な事なのだと。そういう私も冷静に考えてみて
それに近い友人がいると感じるのがだが実のところはハッキリしない。

何もかもが簡単で浅く薄いものの存在の中から深く堅い繋がりを探し出すためにはどうしたら良いのだろうか。そんなことはきっと見つけようとして見つけだせるものではないだろうけど、いつか会えるかもしれない誰かのために自分を磨いていくことができればと思う。漠然とだけど…

彼女と次に会えたとしたらどんな話ができるでしょうか。