ドジ男の自転車旅行

自転車の旅を写真付きで書きます。

2017年夏ドナウの旅まとめ

2017-08-15 21:22:44 | Danube Bike Trail ドナウ川
概要
2017年初夏、一昨年に続きカミさんを引率した自転車旅行第2弾としてドナウ川をレーゲンスブルクからブダペストまで走ってきました。このルートは2009年に自身の2回目の海外自転車旅行として走ったコースと重複しますが、前回は洪水による自転車道の閉鎖があって殆ど走ることが出来ませんでした。また前回はドイツ・オーストリア・チェコ・スロヴァキアの4ヵ国だけでしたが、今回はハンガリーを加えた5ヵ国の旅をしました。
雨に降られる事を覚悟して出発しましたが、殆ど降られることなく晴天、しかも追い風に助けられて走り疲れることはありませんでした。1日の走行距離を短く計画し、周期的に観光をしたので、「自転車旅行」と自転車を強調して胸を張って言える旅ではないのかも知れません。でもパック旅行では味わえないヨーロッパを肌で感じられる旅だったと思います。普段自転車に乗らない全くの素人でもこのルートは同じ旅程で十分走れるでしょう。

1)各種データ
●期間:24日間(2017/6/19~7/13)
●主な訪問地:
 ドイツ:4日(フランクフルト、レーゲンンスブルク、パッサウ)
 オーストリア:8日(リンツ、メルク、クレムス、トゥルン、ウィーン)
 チェコ:3日(プラハ)
 スロヴァキア:3日(ブラチスラバ、シュトロボ)
 ハンガリー:5日(ヴァーツ、センテンドレ、ブダペスト)
 韓国:1日(仁川)・・トランジットのみ

●自転車データ
 ・総走行距離:500.1Km
 ・稼働日(%):37.5%(フル装備で1日20Km以上走行日)
 ・平均走行距離:41.4Km/日(稼働日平均)
 ・平均時速:12.7Km/h(同上)
 ・最高標高:375m
 ・積算標高max:210m
  ドナウ川沿いに下って行くので坂は殆どありません。記憶に残ったのはデュルンシュタインに少し上り坂があっただけでその他は全くフラットです。

●天候
 ・晴れ:22日
 ・晴れ一時雨:2日
 ・気温:腕時計の機能として付いている温度計のデーターなので正確ではありませんが、最も低い時で21℃くらい、午前中は26℃以下で自転車で走るには快適な気温でした。午後も前半は30℃程度で空気が乾燥しており、暑さを感じる事はありませんでした。但し、ブダペスト観光中は32℃を越えて暑い日がありました。
 
 ・風向き:西の風  
     ほんの何日か前に同じドナウ川をウィーンからザルツブルクへ走った日本人チャリダー芥さんのブログを見ると向かい風で厳しいと書いてありました。自分の場合は常に追い風が吹き気持ちよく走れました。夏のドナウ川は東に向かって走るのが良さそうです。 




●経費データ
 ・総額 : 510,384円(2人)
 ・交通費計:248,560円(航空177,060、列車67,900円、国内バス3,600円)
 ・宿泊費計:119,565円
 ・食費計 :106,553円
 ・観光+土産:35,706円

 宿泊は観光地に於いてもっと安いゲストハウスやドミトリーを利用すれば節減出来たと思われますが、英語が話せず旅慣れていないカミさんには無理と判断してホテルのツイン部屋に泊まったので1日平均5,200円でした。食費はスーパーで食材を買って済ました回数より、ビールを飲みかなり贅沢なレストランの食事を多くしたので4,440円/日となってしまいました。それでも一般的な旅行社による中欧パック旅行8日間が一人25万円くらいするので24日もゆったり旅行して同じ様な金額で収まったと考えれば経済的な旅行だったと言っても間違いではないと思います。

●トラブル
 ・自転車:パンクはしませんでした。ランドナーのハンドル部のネジが緩んでフォークがガタガタしている事をトゥルンの民宿のオヤジさんに指摘され、自転車店で締め直して頂きました。それ以外の自転車関連のトラブルは発生しませんでした。
 ・紛失物:夜景を見る為に夜間も走行するだろうと2台分のヘッドライトを2個持参しましたが、フランクフルトの宿に置き忘れた様です。
      また、垢すりタオルをInzellの民宿に置き忘れました。高価なものでなくて良かったけど、残念。
 ・転倒:自転車旅行では転倒することが必ずと言っていい程ありますが、今回も自分の先を走っていたカミさんが、自動車とのすれ違いが出来ないと判断して急ブレーキをかけたので、重量物を積んでブレーキが効かない自分が追突して転んでしまいました。膝を擦りむいて暫く痛みました。

●単独旅行でない利点
 ・食事:一人旅では食事は質素でレストランに入っても決まった料理を選びがちですが、グルメの相棒が一緒だと違う料理を注文して半分づつ分け合って食べる事が出来ます。量が多い中欧では一人旅なら1つの料理しか食べれないところが2人なら2種類の料理を味わうことが出来たので良かったです。
 ・写真:一人旅でも自撮り棒、三脚、人に依頼することで自分の姿を撮れますが面倒でつい自転車だけを撮っておしまいにします。でも2人では自分の写真が撮れるので、後になってどんな服装で走ったのか解ってよい。
 
●もくろみと違った旅
 ・プラハからメルク:Praha~Melk間は往き返りを同じリンツ経由で計画しましたが、往きの列車で自転車の席が無くて降ろされた経験からウィーン経由にしました。自転車を分解して輪行袋に入れれば予定のリンツ経由の列車に乗れましたが広い駅構内の移動や乗換えが嫌なので自転車を輪行することは考えませんでした。



●その他感想
1.ドナウ川500Km
  ドナウ川自転車道はドイツのDonaueschingenからハンガリーのBudapestまでのドナウ川沿いの自転車道です。
  レーゲンスブルクからブダペストまでの距離は約800Kmです。その中の約42%を自転車で、残りの58%を列車で移動する旅をしましたが、市内観光で走った距離と川沿いの道の走行距離を合計すると約500Kmでした。日常自転車に乗らない素人のカミさんは、ヨーロッパ自転車旅行をするのが今回で2回目です。2年前はモーゼル川とライン川を328Km走りました。全く普段の練習もせずに、70歳になるのだから体力は増えるのでなくて衰える方向でしょう。それを考えると500Kmを事故もなく走れたのは良かったと言えると思います。(誰でもこれくらいは走れるかな?)

2.スロヴァキアという国
  昔チェコスロヴァキアという国がありましたが、1993年に独立してスロヴァキアという国になったそうです。チェコはコルナという通貨ですが、スロヴァキアではユーロが通貨となっています。スロヴァキアの首都はブラチスラバでウィーンから列車で1時間の近い距離にあり、日本から中欧のパック旅行ではブラチスラバ観光が入っていることが多い様です。私自身スロヴァキアについてそんな程度しか知らない国でした。今回たった1日でしたがブラチスラバ以外のスロヴァキアの町シュトロボに一泊してすっかり好きな国になりました。
  理由は物価が安くて人が親切だったから。ブラチスラバからシュトロボまで135Kmの区間の特急の運賃が自転車込みで僅か1.45ユーロでした。信じられない安さです。Sturovoで食べた、洗面器くらいの大きいボウルに入ったスープとメインの肉料理の日替わりメニューが3.3ユーロです。たまたま泊まったプリヴァートASTRAだけがそうなのかも知れませんが、オーナーがインフォーメーションまで迎えにきてくれて、お土産に手作りのジャムをプレゼントしてくれたのはヨーロッパ旅行が7回目の私にとって初めての経験でした。地球の歩き方スロヴァキア編(チェコ・ポーランド・スロヴァキア)にはSturoboについては全く紹介されていません。地球の歩き方ハンガリー編のエステルゴムのページに「マーリア・ヴァレーリア橋を渡るとスロヴァキアのシュトロボに渡れるが見どころがあるわけではない」と書かれていました。確かに歴史的な建物はありませんが明るくて素敵な町だと思いました。スロヴァキア語は理解不能ですが、機会があれば是非もう一度自転車でスロヴァキアの田舎を走ってみたいです。

3.宿
  ホテル:14泊
  民 宿: 7泊
  ユースホステル:2泊
  ユースホステル:出発前にレーゲンスブルク、パッサウ、クレムス、ウィーンに泊まろうと予約状況をチェックしましたが満室でした。夏休みになるので学生などの団体が相当前から予約している様です。
  民宿:名前はプリヴァート、ペンション、ゲストハウスなどありますが、個人経営で2~3部屋を貸す宿を民宿としました。空室(Zimmer Frei)の看板を見て飛び込んだのは1軒だけで他はインフォーメーションの紹介で泊まりました。英語が全く話せないオーナーが居たのでハンガリー、スロヴァキアでは英語だけで飛び込むのはトラブルが起きる危険性があると思われます。事前に宿泊したい町のインフォーメンションの場所と営業時間をネットで調べておくと安心でしょう。bikeline社の自転車道地図には宿の住所、価格帯が載っているので旅程を計画するのに便利です。計画が不十分だと高いホテルに泊まらなければならない事態が予想されたり、次の町まで宿を求めて彷徨うことになると思います。

工事中

コメント (2)
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