「ぐるくん」のひとりごと

大好きな海のこと、沖縄のこと。 また今関心を持っている韓国語の学習、韓ドラ・レビューなど気ままな雑記

<635> 韓国の妖怪・・・

2008年03月06日 | 韓国・韓国語
 ソ・ジソブの復帰作が、結果的に日本映画『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』になった事で、驚いた後、気になったのは、出演したジソのコメント・・・

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 「韓国では、妖怪と言う存在が、身近なものではないので、イメージがあまりわかなかった・・・」

 ふ~ん、韓国には「妖怪」なんてものはいないのかなぁ~?


 で、またまた衝動を抑えられず、リサーチw

 「妖怪」とか「もののけ」の類は、民話や伝説に登場するから、確かに地域性も影響するかも知れないが、やはり中国経由でもたらされたものがルーツになっているんだろう。

 日本同様、韓国にもきっと「妖怪話」はあるはず・・・

 中内 かなみさんと言う方が『李朝暗行御史霊遊記』と言う小説を書かれている。

 
 
 「韓国妖怪時代小説」と銘打ったこの作品は、17世紀の李氏朝鮮時代を背景にして、韓半島に跳梁跋扈する鬼神・妖怪を封じる為、戦うヒーローたちを描いていると言う。

 ソウルや、その他の村々に、現代でも息づく風水思想と人々の間に語り継がれてきた妖怪や鬼神の物語を元にしたそうだ。

 いつか読んでみたいと思う。

 推測通り、民間伝承などがある事が伺える。


 以前に読んだ鄭玄実(ちょん・ひょんしる/平仮名表記をペンネームにされているので・・・)の『民話で知る韓国』と言う著作の中に、「도깨비(トッケビ)」と言う空想上の生物(?)の数々の伝承が紹介されていた。

 

 ご本人曰く・・・
 ≫空想上の生き物と言うには、あまりにも身近でよく知られた生き物なのだ。 トッケビは日本の鬼や妖怪、お化けと比較される事が多いが、その正確は「かっぱ」に似ているように思う。≪と・・・ 


 「トッケビ(独脚鬼/도깨비)」は、トケビ、トッケビ、ドケビなどと呼ばれる。

 一本足で、頭に角が一本付いている。

 打ちでの小槌のように、打てば何でも出てくる「パンマイン」と言う不思議な金棒を持っていて、それを使って、大きく姿を変えたり、水の上を歩いたりできるそうだ。

 人間的な面を持っていて、時にはいたずらしたり、時には騙されたり、時には副を与え、時には罰を与える・・・

 著者のちょん・ひょんしるssiは、「かっぱ」に似ていると言われているが、私は、沖縄のおばあから聞いた、沖縄の妖怪(?)「キジムナー」に似ていると思った。

 おばあは、真顔で幼い時「キジムナー」と遊んだ事があると言っていたし、「妖怪」なんて表現したら、怒り出しそうなくらい、「キジムナー」に愛着を持っていた。

 「森の精霊」的な感じを受けた。

 きっと、韓国の「トッケビ」もただ畏怖する存在ではないのだろう。

 
 風貌の特徴など考えても、日本の「鬼」などと同じルーツを持っているんだろうと思うが・・・


 民話の中には、「호랑어(ホランイ)」と言う「(百獣の王である)虎」や「仙女」なども出てくる。

 これらは、「妖怪」と一括りにはできないかも知れないが、人知を超えた力を備えた存在ではある。

 ドラマや映画にも登場するのが、日本でもおなじみの「九尾狐(クミホ)」。

 「九尾の狐(きゅうびのきつね)」とは、9本の尻尾をもつ妖狐。

 韓国でも、「狐(여우/ヨウ)」は人を化かすとされているw

 女に化け、100人の男の肝を食べると、本当の人間になれると言い伝えられているそうだ。

 この伝説をもとにしたちょいと古い1994年制作の映画『九尾狐(クミホ)~千年愛』。

  ←コ・ソヨンさんきれい!

 999年生き続けてきた九つの尾を持つ幻の狐、「九尾狐(クミホ)」は、変幻自在に絶世の美女に化けて男を惑わし,精気を吸い尽くす魔物。

 人間界で残された時間は、あと1年。

 しかし、心から愛し合える男と出会い100日目に交われば、人間に生まれ変われる。

 九尾狐のハラ(コ・ソヨン)は、ある夜、チンピラと喧嘩して刺されたヒョギ(チョン・ウソン)を助け、いつしか二人は愛し合うようになる。

 「SF妖怪伝説」の副題も付いたラブ・ファンタジー映画だったそうだ。

 
 新しい所で、2004年KBS第2テレビ制作のドラマ『九尾狐外伝(クミホガイデン)』。

 

 こちらは、人間を愛したが、いつも人間に裏切られた九尾狐(クミホ)伝説を基本ベースにしているそうだ。

 決して、共存する事のない人間と九尾狐族の長年の宿命を悲劇的な愛に極大化させて伝説の中に剥製された九尾狐の話を現代的に再創造するドラマだそうだ。

 九尾狐族が、人間世界で暴れまわる・・・w

 出演者には、キム・テヒ、チェ・ヒョンジェ、チョン・ジン、ハン・イェスル、パク・ジュンソク、オム・テウン、イ・フィヒャン、ドッゴ・ヨンジェ、グォン・ヘヒョなど、そうそうたる面子w

 主人公のシヨン(キム・テヒ)は、尾狐族では最高の能力を持った戦士の一人。

 シヨンは、九尾狐族には絶対タブーである人間との恋に落ちる事で、最後まで種族の安泰と個人的な愛の間で迷う悲劇的運命のヒロイン。

 人間世界では、自然史博物館のキュレーターと言う設定。


 2006年制作の映画『九尾狐家族(クミホカジョク)』は、韓国映画の中でも異色の「ホラー・ミュージカル・コメディー」と言うわけのわからないコンセプトの作品w

 ホラーとコメディーを合わせ、更にミュージカルを取り入れたそうだ。

  

 家族を深く愛するけど愚かで小心な父親、セクシーな容貌を持っているが発情が近いのが明らかな姉貴、いつも父と言い争っている単純無知な息子、可愛い子供の容貌をしているが何を考えているのかわからない末っ子と言う、人間になりたい4匹(人?)の「九尾狐(クミホ)」の家族が主人公。

 4人は、千年になる日に人間の新鮮な肝を食べれば、本当の人間になれると言う期待を抱いて、千年目の1ヵ月前に都会に現れる。

 そして、自らの能力である各種の妖術で、サーカスを開業する。

 そして、各自それぞれ人間を惑わす事に熱中する。


 その他、韓国の「死神」と思える「チョスンサジャ」と言う死者の魂を死後の世界に連れて行く真っ黒い韓服姿もアジョシ。

 韓国でも、真夏にミステリー特集が組まれ、この手の人物(?)がドラマに登場するそうだ。


 『日本より怖い韓国の怪談』って言う本も見つけたw → こちら 

 

 (;´・`)> フゥ...  奥が深い・・・


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (NDB)
2015-04-01 20:00:03
山景鬼、トッケビ、熊女、虎女、鉄人、地獄耳男、
怪力男、大鷹、両班の娘を攫う大蛇

結構居るんだね。
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クミホ・・・ (ぐるくん)
2008-03-07 16:42:03
 あゆひょんさん、コメントありがとうございます。

 いやはや、ジソの復帰作が結局、『ゲゲゲ~』になってしまうって言うのは・・・
 正直、複雑ですよね~w

 でも、本人が納得してオファーを受けたんでしょうから、「妖怪」と言えど、きっとかっちょ良く演じてくれたと信じていますw

 探究と言うよりは、相変わらずの好奇心の赴くままの内容で失礼致しました。

 千年と言うのは、半端な歳月の流れではないので、まともな人間ももし生きながらえたら、「妖怪」ですから・・・爆
 区切りとしてなのか、仏教とかの輪廻転生などのサイクルなのか?
 これも、調べると面白うそうw
返信する
ご無沙汰してましたぁ♪ (あゆひょん)
2008-03-06 23:33:07
こんばんわぐるくんさん♪

昨日、ジソの「ゲゲゲの鬼太郎」出演にびっくらこいたワタシです^^

相変わらずのぐるくんさんの探究心の深さにカンドーです。。

「ゲゲゲの鬼太郎」も「千年呪い歌」
「九尾狐」も千年と・・・
妖怪のキーワードは千年なんですかね(笑)


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