「ぐるくん」のひとりごと

大好きな海のこと、沖縄のこと。 また今関心を持っている韓国語の学習、韓ドラ・レビューなど気ままな雑記

ひとりごと<107> どぶろく特区 

2005年11月29日 | つれづれ
 小泉総理のお題目になってしまった「構造改革」。

 郵政民営化は「要検討」を願っていた私だが、先の総選挙での国民審判は「YES」となり、空前の自民党大躍進の結果となった。

 でも他にどんな構造改革があるのだろうか?

 ほぉ~、地域限定の規制緩和策に「構造改革特別区域(特区)法」と言うのが2002年12月に施行されているを見つけた。


 この法律に則り、「日本ふるさと再生特区」通称「どぶろく特区」の認定を取得したのが、民話の町、岩手県遠野市だった。

 規制緩和とは言うものの、地方自治体などがそれぞれ「特区計画案」を作成し、申請しなければならない。

 厳しい審査の結果、申請が認められると総理大臣が認定するそうだ。

 規制の壁はそうそう簡単に打ち破れないとあって、「どぶろく特区」認定の前には「酒税法」が大きく立ちはだかった。

 「酒税法」は安定した税収を確保する為、年間の製造量の基準が6Kℓ以上と規定されているが、緩和されたのはこの年間製造量に関してだけだったそうだ。

 つまり、農家で民宿やレストランなどを併設していて、なおかつその農業者が自家栽培で作った米を用いて醸造する場合のみ、製造酒量の基準を満たしていなくても酒類製造(雑酒)の免許を交付される。

 なので免許取得の為に多岐に渡る書類を準備し、体制も整えなければならなかったそうだ。

 遠野市では市長を筆頭に地方自治体組織が「特区」の申請及び酒造免許取得へのバックアップなど積極的に動き、全国で最初の認定を受けることとなった。

 またこの「特区」認定が町の活性化に効を奏した事から、現在、全国にたくさんの「特区」が誕生している。

 「どぶろく」関連の特区は私がざっと調べたアバウトな数でも全国に6市9町4村あった。

 「どぶろく」は原料の米が粥状に残ったどろっとした、清酒として漉す前段階の酒だが、規制緩和の壁をなんとか乗り越え、地方に活力をもたらしている。


 いつかどこかでその地の「どぶろく」を賞味できたなら、「構造改革」の味をじっくり楽しみたいと思っている。

  

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