宝満山研究会(山岳宗教遺跡の保全と研究)

大宰府の北東に聳える宝満山の歴史的価値を掘り起こし、山の保全を考える会です。

宝満山大護摩供

2008-05-25 | Weblog
今日、宝満山の竈門神社社殿前において、
宝満山修験会による採燈護摩供がおこなわれました。


昭和57(1982)年に再興されて以来の
太宰府を代表する恒例の年中行事となっています。
今日はさすがに駐車場もいっぱいです。
10:30ころから行者を先頭に稚児行列が
内山の集落を廻っている間に、

竈門神社本殿では護摩供催行の
奉告祭が神式でおこなわれ、
神前で筑前琵琶奏者の中村旭園さんによる
「竈門山」が厳かに奏でられました。

その後、山伏一行が結界を切っての入場があり、


護摩壇の正面にしつらえられた座に
大先達と先達が着座して

神職から「忌み火」が山伏に渡されて
正面の祭壇の蝋燭にその火が移され場が整います。


その後に、旅の山伏一行が
入場をもとめて来訪し、

結界の付近で入壇の問答が
声高らかに繰り広げられます。
(入峰の際の問答の台詞とほぼ同じですが、
異なる点としては当山側の質問の中に
「護摩の儀」を問う場面が入れられています。)

つづく

妙香庵の落慶法要

2008-05-25 | Weblog


太宰府市の内山、
宝満山の上り口の左手に
天台宗妙香庵さんが新たに坊院をお建てになり
今日はその落慶法要が執り行われ
多くの門徒さんが参列されておられました。
ご本山の座主をお迎えしての式とか。



妙香庵さんは昭和62年に同じ内山に
高さ5.8mの入唐を祈念する若き最澄さんの像をお建てになり、
その意思を後世に伝える寺院として
また、信仰の山を形で表すランドマークの寺として
知られているところです。
ここもまた人が集うあらたな
宝満山の拠点になることでしょう。

かつてここにあった「有智山寺」は
中世においては九州を代表する
天台系の山岳寺院であり、
その縁が現代に繋がっている、
というところでしょうか。