
前日金曜日の夜に、Y澤おやぢから電話が鳴った。明日、大普賢岳へ行かないかという。急な話だが、「またの機会」は永遠に来ないだろうから、この話に乗ることにした。冬季の同ルートは、2年前に経験済みだし、無雪期にも昨年8月に来ている。和佐又ヒュッテに電話したら、雪もかなり減ったというから、ちょうどいい。Y澤おやぢ、Mr.Dash、ともちゃんの3人で出かけることになった。
8時半にトンネル出口付近でY澤おやぢと待ち合わせ。ヒュッテまで、なんの問題もなくクルマで上がれる。2年前はこうはいかずに、2WDの車は下に置いていった。
支度をととのえ、気合を入れて出発。今日はアイゼンやピッケルはもちろん、ザイルもツェルトも担いできている。雪の大峰は、ナメてはいけないからだ。天気は快晴。気温も高い。ところが暖かすぎるのもアリガタ迷惑で、笙ノ窟近辺は、はるか上からツララの氷塊がひっきりなしに落下してくる。当たったらえらいことだ。ビクビクしながら足早に通り過ぎる。
日本岳のコルへの登りで、アイゼンを装着する。南向きの急斜面はぐずぐず。稜線に乗る。アイゼンのままハシゴを登る。いつもながらうっとうしい。すぐに石ノ鼻。すばらしい絶景が広がる。途中で追い抜いたご夫婦が追いついてこられ、しばらく一緒にたたずむ。しかし、このご夫婦とは、この後、とうとう顔を合わすことはなかった。
石ノ鼻からは、北側尾根をトラバース気味に登るので、雪が深い。岩を巻くように登っていく、ちょっと危ないポイントもあり、気を引き締める。尾根に戻る。冬季ルートは、小普賢に直登する。当然、北を巻く夏道にはトレースがない。夏道はきって今頃は凍りついた氷の斜面と化しているはずだ。小普賢のピークから一直線に下りれば、小普賢のコル。アイゼンの爪をフル活用する。幸い、雪は締まっていて、ガシッと食い込む。
最後の登りにとりかかる。上から5人パーティが下りてきた。聞けば、雪がかなり緩く、滑落しかけたのでこれはヤバイと思って引き返すところだという。我々も無理かなとの思いがよぎる。まあ、行けるところまででいいか。
直登か、トラバースか、一箇所まぎらわしいところがある。ここは上だったと思いつつも、念のためトラバースの偵察をしたら、雪がグズッとなった。アイゼンで、右のスパッツにカギ穴を空けてしまいガックリ。やはりルートは直登で、見に行かなきゃよかったと後悔。直登はそれなりに怖い場所。ピッケルが役に立つ。
鉄の橋から大台ケ原方面の眺めを堪能し、次の急登に挑戦。上から強そうな4人パーティ、3人パーティが相次いで下りてきた。彼らは登頂に成功したという。見ると、やっぱりロープを肩にかけている。ふーん。これから先は難儀しそうだ。
最後は夏道をはずれ、尾根筋を直登するトレースがついていた。2年前はマジメに夏道を行ったが、これもいい。とうとうロープを出すことなく、先行パーティが滑落しかけたという痕跡も見つからないまま、山頂に着いた(写真)。360度の展望は「すばらしい」の他、適当な言葉がない。これがあるから、雪の山はしんどくても登りたくなるのだ。
山頂で、Y澤おやぢは持参した缶ビールを開け、すすめる。Mr.Dashは、あまり酒が強くない。今日のルートは、一瞬のミスで転落し放題なので、ひと口だけいただき、あとは丁重に辞退する。
復路は、往路を戻るだけだ。気温が上がったので雪を踏み抜きやすい。それでも今日のメンバーは屈強だ。特段、問題なく下山。このところ「余裕」のある登山が多かったので、今日は久しぶりにいい汗をかいた。やっぱり、たまには本気に近い気力が要求される山にも行かないとなぁ。
8時半にトンネル出口付近でY澤おやぢと待ち合わせ。ヒュッテまで、なんの問題もなくクルマで上がれる。2年前はこうはいかずに、2WDの車は下に置いていった。
支度をととのえ、気合を入れて出発。今日はアイゼンやピッケルはもちろん、ザイルもツェルトも担いできている。雪の大峰は、ナメてはいけないからだ。天気は快晴。気温も高い。ところが暖かすぎるのもアリガタ迷惑で、笙ノ窟近辺は、はるか上からツララの氷塊がひっきりなしに落下してくる。当たったらえらいことだ。ビクビクしながら足早に通り過ぎる。
日本岳のコルへの登りで、アイゼンを装着する。南向きの急斜面はぐずぐず。稜線に乗る。アイゼンのままハシゴを登る。いつもながらうっとうしい。すぐに石ノ鼻。すばらしい絶景が広がる。途中で追い抜いたご夫婦が追いついてこられ、しばらく一緒にたたずむ。しかし、このご夫婦とは、この後、とうとう顔を合わすことはなかった。
石ノ鼻からは、北側尾根をトラバース気味に登るので、雪が深い。岩を巻くように登っていく、ちょっと危ないポイントもあり、気を引き締める。尾根に戻る。冬季ルートは、小普賢に直登する。当然、北を巻く夏道にはトレースがない。夏道はきって今頃は凍りついた氷の斜面と化しているはずだ。小普賢のピークから一直線に下りれば、小普賢のコル。アイゼンの爪をフル活用する。幸い、雪は締まっていて、ガシッと食い込む。
最後の登りにとりかかる。上から5人パーティが下りてきた。聞けば、雪がかなり緩く、滑落しかけたのでこれはヤバイと思って引き返すところだという。我々も無理かなとの思いがよぎる。まあ、行けるところまででいいか。
直登か、トラバースか、一箇所まぎらわしいところがある。ここは上だったと思いつつも、念のためトラバースの偵察をしたら、雪がグズッとなった。アイゼンで、右のスパッツにカギ穴を空けてしまいガックリ。やはりルートは直登で、見に行かなきゃよかったと後悔。直登はそれなりに怖い場所。ピッケルが役に立つ。
鉄の橋から大台ケ原方面の眺めを堪能し、次の急登に挑戦。上から強そうな4人パーティ、3人パーティが相次いで下りてきた。彼らは登頂に成功したという。見ると、やっぱりロープを肩にかけている。ふーん。これから先は難儀しそうだ。
最後は夏道をはずれ、尾根筋を直登するトレースがついていた。2年前はマジメに夏道を行ったが、これもいい。とうとうロープを出すことなく、先行パーティが滑落しかけたという痕跡も見つからないまま、山頂に着いた(写真)。360度の展望は「すばらしい」の他、適当な言葉がない。これがあるから、雪の山はしんどくても登りたくなるのだ。
山頂で、Y澤おやぢは持参した缶ビールを開け、すすめる。Mr.Dashは、あまり酒が強くない。今日のルートは、一瞬のミスで転落し放題なので、ひと口だけいただき、あとは丁重に辞退する。
復路は、往路を戻るだけだ。気温が上がったので雪を踏み抜きやすい。それでも今日のメンバーは屈強だ。特段、問題なく下山。このところ「余裕」のある登山が多かったので、今日は久しぶりにいい汗をかいた。やっぱり、たまには本気に近い気力が要求される山にも行かないとなぁ。