Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2009年9月19日(日)十津川・小黒谷を遡行。積極的に水と戯れる!

2010年09月23日 | 沢登りの記録
3連休は、みっちり登山に充てるのではなく、土曜日:移動、
日曜日:行動、月曜日:休息と決めた。

そこで、ちょっと遠めの沢を遡行しようと考え、十津川の小黒谷を選んだ。
元々は、今年7月に行こうと思っていたが、雨続きで中止した沢である。
今日の参加メンバーは、Mr.Dash、ともちゃん、F山さん、
イエティ、そしてイエティが最近、沢登りで同行しているという、
バリバリの若手、Tさん(K山岳会)がゲスト参加してくれた。



土曜日、酒類を買出しして、夕刻、林道終点にテントを張る。
ぱっと見て、吊り橋が見当たらないので、明るいうちにサーチしておく。



F山さんと、吊り橋をこわごわ渡り、入渓点へ向かう踏み跡を探した。
林業用モノレールの起点から左にトラバース道がついていることを確認。

暗くなってから、イエティとTさんがやってきた。湯泉地温泉に寄り道して
きたという。既にこちらは安定した焚き火を囲み、ビールをやっていた。
そこへ酒豪を加えての宴会。Tさんは、学生時代に少し、児童対象の
キャンプ指導のボランティアをやっていたそうで、Mr.Dashと
キャンプの話で盛り上がった。Tさん、気さくで明るい好青年である。

やがてMr.Dashのギターと、イエティのオカリナ、ともちゃんの
リコーダーで、即興アンサンブル。ピタッと合うと、気持ちいい。

そんなもんだから、すっかり夜更かししてしまったが、翌朝、みんな元気に
出発する。入渓点までは下見の甲斐あってスムーズ。ダムの水位は結構、
低いようで、最後は、いつもはダムの底らしい地面を歩いて、沢に取りついた。

ほどなく2つの小滝、ナメ滝を1つ迎える。



そのあと、印象的な2条の滝だ。朝のうち、まだ水が冷たいので、
真正面に滝に突っ込んでいくことは避けた。
しかし、すぐに釜をからむ7-8m滝があり、全身濡らしてしまう。



この沢、5分歩くと、次の滝が見えてくるといったような、10m以内の
滝の連続だ。名前がづいた滝は一つもないのが残念でならない。
ほとんど、直登か、流芯のすぐ横をつたって登れてしまう。
ザイルも今日のメンバーなら、この程度で出す必要はないから遡行もはかどる。
しかし、谷が深すぎるからか、GPS信号は途中でロストしてしまっていた。

5mと記されている滝だろうか、流れの強い真ん中を強行突破し、寒い寒い。
他のメンバーは滝芯の左を巧妙に登ってくる。くそー。

遡行図に、泳いで突破しろと書かれている斜瀑は、水量の関係からか、
泳ぐまでもなく楽しくクリア。
続く暗いゴルジュの17mは、どうしようもなく、右岸を、上の13mも
一緒に巻いた。

しばらく平凡な流れになったが、再び変化。



U字5m(写真)や、楽しく直登できる18mを登ると、
右手にそま道が見えてくる。下山に使う廃道である。



10mをクリアしたら、植林小屋跡に着いた。すっかり荒れ果てている。
今日は、てこずったら、ここで切り上げるのかなと思っていただけに、
順調なペースに満足だ。ここで中休止をとった。

すぐ上の二俣は右へ。その後も順調にこなしていくが、伐採の際に
落とされた丸太がやや邪魔。



そして最初で最後の難関、3段50mの落ち口に着いた。
下の15mは、角度もさることながら、ホールド、スタンスが小さい。
長い流木が立てかけられるように流芯脇に通っている。
Mr.Dashは早々に直登をあきらめ、左岸に高巻きルートを
求め始めたが、イエティが果敢にトライし始めた。



Mr.Dashが流木が浮かないように下でぐっと支える。
ランニングビレイをとりたいが、適切な支点がなく、イエティに
流木にシュリンゲをかけるよう指示する。ほとんどフリー状態。

慎重にスタンスを選び、イエティは見事、1段目15mを登りきった。
一同、彼の勇気に拍手。
イエティは、30mザイルを下ろしてくれたのはいいが、トップロープに
してあり、プルージックで登って来いという。
えっ、引き上げてくれないの?



仕方なく、Mr.Dashが2番手で続く。プルージックったって…
岩に取り付く。細かいホールドは、意外にも安定しており、
確かにミスが許されない怖さがあるが、スリップの恐れは少ないと感じた。

落ちてもザイルが伸びる範囲で停まる。いや、落ちるはずがない。
そう考え直して必死のパッチでクリア。イエティが笑顔で迎えてくれた。

後続のために、支点を取り直し、一人ひとりビレイして引き上げた。
最後の2人はイエティに引き上げを経験してもらった。
全員登りきって一安心。あとは斜瀑なのでたいしたことはない。

こうして3段50mをこなしたのだが、上部は平流で、しかも倒木が
ひどい。遡行を打ち切り、左岸の植林帯を強引に登る。
明瞭なそま道を発見できないまま、標高850mを維持し、トラバース状態で
主稜線に躍り出た。ここで明瞭な山道に出た。

下山は、主稜線をたどるのでなく、一旦、先の二俣に降りる山道をたどる。
ちゃんと木製の階段が切ってある。
植林小屋跡の背後を通り、沢の左岸上方をたどる。



ところどころ道が落ちていて、ひやっとする難所になっていたが、
やがて稜線に舞い戻る。林業用モノレールの軌道沿いに、急斜面を
無理やり下りて、吊り橋に戻ることが出来た。



いやー、下山もなかなかホネが折れたが、やっと終わりだ。
ほっとした瞬間、最後にハプニング。
吊り橋を渡っていたら、ともちゃんの右足に黄色い物体が一瞬、止まった。
ギャッと、とももちゃんの悲鳴。ハチが一刺ししたようだ。
帰宅後、虫の特徴から記憶をたどると、どうもキイロスズメバチらしい。

Tさんが、「じつは、朝、渡るときにボクもやられた」と告白。
恐らくは吊り橋の板の裏側にでも、巣があったのだろう。
時期も時期。ちょうどスズメバチが凶暴になる頃である。

ともちゃんは、橋を渡り終えると即座にポイズンリムーバーで毒を吸出したが、
今まで経験したことがない、焼けるように熱い痛みだという。

帰りに夢乃湯に寄る。本来は、ともちゃんは足を冷やすべきなのだが、
焚き火と沢登りの直後ということで、しっかり温泉に浸かったという。
2日後には、痛みは猛烈な痒みに変わっていたが、いずれにせよ大事に
ならなくてよかった。

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