Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2019年7月6日(土) [北摂]出灰不動谷へ沢登り。ポンポン山山麓に隠された巨瀑群!

2019年07月07日 | 沢登りの記録
■メイン写真
落差20mはありそうな御木奈ノ滝。こんな大滝が隠れていたとは!


■今回のコース
出灰不動尊→不動ノ滝→貴受ノ滝→賛綬ノ滝→二俣→(右俣)→8m滝→15m滝→小滝群→
登山道(東海自然歩道)出合→下降点→(左俣)→御木奈ノ滝→葉九重ノ滝→蘇津援ノ滝→
二俣→出灰不動尊⇒祥風苑


ポンポン山の西側に、知られざる渓谷が潜んでいことは、以前から情報を得ており、
いずれ歩いてみたいと思っていた。
そこへ昨年、沢登り界のレジェンドで、マイナスイオンを自在に操る男、M木さんから
予想以上に大きな滝があり、面白かったとの話が。
そういうことで今回、歩いてみた。出灰不動谷の右俣を遡行し、左俣を下ってくる。



スタートは出灰不動尊。出灰(いずりは)の光明寺の行場である。
光明寺のHPによるとここはゼロ磁場の地点であり、古来からの山岳信仰の行場だった。
古くは譲羽山と呼ばれ、石灰が産出されて朝廷に献上ことから「出灰」の字が充てられた。
行場は、前世紀には一時閉ざされたものの、平成元年、真言宗の寺院として再興されたという。

現在、出灰不動尊では、毎月第一日曜日の一日修行体験会(予約制)が行われており、
水行の邪魔にならないよう、該当日には沢の遡行は遠慮しよう。



まずは境内奥にある不動ノ滝へ。4~5mのこの滝は敬意を表して登攀しない。



クヌギタケがびっしり。



出灰鎮守社の右手からトラバースし、不動ノ滝を巻く。



すぐに貴受ノ滝(5m)。このところの雨続きで、水量はタップリ。
この日は軽~く遡行するつもりだったので、いきなりシャワーは嫌だ。巻いた。



直後に賛綬ノ滝(2条4m)。がっつり行っても簡単。



二俣に着いて、ちょっと暗い雰囲気がする右俣を選択。
名前がついている滝は左俣の方になるが、あとのお楽しみ。
ほどなく8m末広がりの滝が現れる。左右どちらからも登れるが、ヌメヌメがきつく、
結局、中ほどから右へ逃げるように登った。



そのすぐ上に15mほどの滝。直瀑というほどは立ってないが、斜瀑というほど寝ていない。



流芯はスタンス、ホールドが細かく、ヌメヌメも相まって難しいので、
左側ハングした岩壁に沿って半身で取付く。一歩目はY井氏に足を貸してもらう。



途中の立木に中間ビレイをしたら、あとは楽勝。
今日は軽く歩くつもりだったのに、まさか序盤に本気を出さざるを得ないなんて。。。



15m滝を過ぎると、しばらく平流になる。ところどころ、苔が美しい。



半透明の、白コンニャクのようなキノコ。



遡行も後半戦を迎えるころ、小滝群が出てくる。
まず3mほどだが、形のいい滝。



階段状の小滝。



5mほどのホールド豊富な滝だが、モロのシャワー必須。



さらに小さな滝を越えながら、いよいよ水量も減り、源流の趣きに。
標高500mの二俣で右へ。520mの二俣も右へ。そして次の二俣で
真ん中の尾根へ逃げる。急登ではあるがブッシュはなく、50mほど登ると
本山寺からポンポン山へ続く東海自然歩道にポンと出た。



登山道は昨年の台風被害の痕が生々しく、立派なヒノキが多数倒れている。
通り道だけは、倒木が整理されて歩けるが。。。



ポツポツと雨粒が落ちてきたので、ポンポン山には登らずに、黒と黄色の
テープが巻かれた場所から、出灰不動谷左俣へ続く谷筋を下った。



アカガエル!



さしたる急場もなく中流部まで下りてくると、ようやく小さな斜瀑が出てくる。
右から大きめの枝沢を迎えると、右岸に古いテープと踏み跡が出てきた。



順調に下っていると、前方が切れ落ちているではないか。
右に巻き道があり、覗き込むと果たしてそこが最大の滝、御木奈ノ滝であった。
20m以上、すぐ上の斜瀑を含めると、もし懸垂下降すれば30mはみておかないと
いけない規模の立派な滝だ。
北摂の山で、このクラスの高度と水量を兼ね備えた滝は少ない。
箕面滝は筆頭だが、あとは落差なら島本町の乙女ノ滝、チョロチョロの水量だが
水無瀬ノ滝くらいか。



慎重を期して、Y井氏が先行し、フィックスロープを張ってくれた。



巻き終えて、改めて見上げる雄姿。



すぐ下には20m近く続く斜瀑、葉九重ノ滝がある。
ここも巻いて下りたが、遡行は可能かも。



さらに一つ下の5m滝、蘇津援ノ滝の下に出てきた。
滝の下で、「水が少なかったら行けるな」とルートを読むY井氏。



雨は強くならず、下山したら止んだ。
帰りに摂津峡の入口にある日帰り温泉、祥風苑に寄って、身体を温める。
じつは登りの途中で粘土質の斜面に足を滑らせて、腰をしこたま打ってしまい、
今朝もまだ痛む。

ところでこの谷(左俣)の滝の名前は、なかなか洒落ている。
貴受ノ滝(喜寿)、賛綬ノ滝(傘寿)、蘇津援ノ滝(卒寿)、葉九重ノ滝(白寿)を経て
最後に御木奈ノ滝(翁)とは!


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