Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2023年5月5日(金)~6日(土) [果無山脈]冷水山へ幕営山行。天候不良で短縮コース!

2023年05月09日 | 山登りの記録
■メイン写真
夕暮れの冷水山から北西の空を見る。雲が厚く覆っていた。

■今回のコース
5日 冷水山登山口→冷水山[幕営]
6日 冷水山→黒尾山→林道出合→安堵山→林道出合

久々のテント泊山行。
果無山脈を、龍神村側から十津川村側へと完全縦走する、2泊3日の山行とするのが
当初の思惑だった。
しかし、7日(日)の天気が大いに崩れる予報だったため、行程を短縮し、冷水山から西側を
1泊2日で歩くことにした。

そして現地に行って、幕営したまではよかったが、6日(土)、予報では夕刻から雨のはずが、
早朝から稜線はすごい強風と、霧が結露して木の枝から水滴が降り注ぐ状態で、
もはやこれは雨が降っているのと同じというコンディションだ。
雨雲レーダーにも雲は写っていないのに、山というところはこれだから(笑)。

パーティの装備や力量も考慮し、最終的に冷水山、黒尾山、安堵山とお手軽に3つのピークを
踏み、林道で待つクルマへと戻った。
歩き足りない気持ちはあったが、結果的にはこれでよかったのかもしれない。



5日、果無山脈稜線のすぐ南を通る、広域林道龍神本宮線のカーブが広くなっている
ところに駐車する。取付き点には新しくハシゴがかけられていた。



尾根道を一直線で、冷水山へと上がっていく。
途中、森林伐採の名残が多くみられる。おそらく索道が設けられていたのだろう。
伐採されたあと、植林されたわけではなく、その後再び自然林が形成されている。



足元にはギンリョウソウ。今回はあちこちで咲いていた。



30分もかからずに冷水山に到着。ここは果無山脈の最高地点で、一等三角点が埋まる。
北側、南側の両方とも、展望は大きく開けており、ともに幾重にも山並みが続いている。
果無山脈は山中1泊で完全縦走できるが、この眺めを見ると「果無」に来たんだなと
実感する。



山頂の少し東側に平らな場所がある。ここにテント6張りを設営。
まだ不慣れな方も多かったので、設営を手伝いながら、いろんなノウハウ、コツを伝授した。
こちらも、初めて見るタイプを含め、いろんなテントの構造を実際に見ることができて貴重な
機会だった。



テントは単に張るだけでなく、いかに快適な室内環境を作るかも大切だ。



夕食をすませ、日が沈むと、気温が急に下がってきたので、早々に各テントに逃げ込む。
日が変わったあたりから風が強くなってきて、天幕がバシバシと音を立てて揺れた。
耳栓をしたものの、眠りはどうしても浅くなる。何度か夢を見ては目を覚ますのを繰り返した。

6日、4:30に起床。周りは深い霧。
強風は相変わらずで、フライシートには水滴がついている。
携帯電話の電波が入るのが驚きだが、雨雲レーダーを見ても、雨雲はなく、降雨は
18:00になってからだと出ている。しかし実質、ここは雨天同然の状態だ。

朝食は各テントで摂って、テントの撤収後、雨具を着て出発する。
この時点で、ともちゃんには昨日、車を停めた場所に下りてもらい、クルマを安堵山側の
林道出合に回してもらうことにした。



我々は尾根を西へ、ヤマセミ温泉を目指して出発する。
満開のシロヤシオが目を楽しませてくれる。



ブナやカエデ、ヒメシャラ、リョウブなどの落葉広葉樹の尾根道をわずかで、黒尾山に着く。
ここは眺望はまったくないが、おだやかな樹林に囲まれ、癒される場所だ。



霧の中のミツバツツジ。なんとも幻想的な。



強い風と霧雨の中、ブナに幹流ができていたので、しばし立ち止まって観察する。



ブナやヒメシャラは、枝についた水滴は地面に振り落とさず、すべて根元に水をつたい流す。
幹を流れるその流れを幹流という。静かな流れは、なんとも美しい。



一旦、林道に出あう。ここで、ともちゃんが回してきたクルマに、メンバーのテントやマット等を
下ろし、荷物を身軽にしたが、天候の回復は望めそうにない。



3つ目のピーク・安堵山を目指し、さらに西へ。シャクナゲ群落では、まだ1輪しか花が
咲いていなかったが、ひとつでも見られたのはラッキー。



安堵山に到着。
鎌倉時代の終わりごろ、後醍醐天皇の皇子・護良親王が鎌倉幕府に追われ、紀伊半島を
転々とした。
この山にも来られたようで、「ここまで来れば、もう追手もないだろう」と安堵したことが
山名の由来だという。
ちなみに粘菌学者の南方熊楠も、安堵山を採集のため訪れたことがあるという。

天気の回復が絶望的なので、ここで山行を中止することを決めた。
幸い、携帯電話の通話が可能なので、クルマで待機するともちゃんに連絡をとり、
先ほどの林道出合に戻り、ピックアップしてもらった。



ヤマセミの郷で温泉に入ろうと思っていたが、開くのは11:00。
1時間半以上、待たなければならないので、龍神温泉へ転進することにした。
「日本三大美人の湯」として知られる龍神温泉。自噴46度の温泉は、ぬるっと感が抜群。
霧雨で冷えた身体を温めた。



温泉から上がると、ちょうど昼頃になったので、すぐ先の道の駅龍神へ。
食堂で、猪丼などご当地メニューを楽しんだ。
予定変更の連続となったが、こういうときにつまらない山岳事故を起こしても仕方ない。
無理せず、余裕のあるうちに、楽しいアクティビティに振り替えるのが結局一番いい。

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