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Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2007年8月11日(土)~14(火)憧れの北鎌尾根、断念山行(2)

2007年08月16日 | 山登りの記録
13日。アタック日だ。5:00出発。すでに出発したパーティも
あるようだ。U氏が先頭に立ち、I島クン、Y井カメラマン、
Mr.Dashの順で北鎌沢を登る。水を補給し、右俣に
入る。水のない沢登りのようで面白い。岩は意外に安定している。

U氏、I島クンは快調に高度を稼ぐ。Y井カメラマンは最初から
苦しそうな表情。体調がよくないようだ。二人との距離はすぐに広がる。
U氏は、これではちょっと北鎌縦走はムリと判断されたようで、
北鎌のコルの手前で、Mr.Dashを介し、Y井氏を下山させるか、
全員下山か、Y井氏の荷物を皆が手分けして持ち決行するかの判断が
Y井氏に求められた。

なんとかコルに到着、4人が集まった。

Y井氏は下山するのを選んだが、独りで下山させても、その体調で
単独で引き返せるのか。Mr.Dashはこの時点で、パーティを
さらに分断し、U氏とI島クンの二人だけで予定を敢行し、Mr.Dashは
Y井氏を伴い、再び北鎌沢を下り、水俣乗越を登り返すことを決めた。
決行組の不要な荷物をMr.Dashがすべて引き受けたうえで、
もと来た道を引き返す任務となった。


U氏とI島クンは、見事、他パーティをゴボウ抜きし、14:20、
見事に槍ヶ岳のピークに立つのである。
また、ノーマルルートから槍ヶ岳に先行していたY沢氏とともちゃんも、
山頂で感動の合流を果たした。

Mr.Dash隊は、Y井氏の体調と、さらに熱射病に気遣っての
下山。テン場に下り立つ手前で、やはり断念したという2人組が
追いついてきた。
今朝、大天荘から貧乏沢を降りて来たというが、一人がへばってしまい、
貧乏沢を登り返すのは困難という。
水俣ルートはよく分からないということで、我々と同行することになった。
このパーティの一人は非常に元気だが、もう一人はY井氏以上にペースが
遅い。とにかく白い岩に熱が反射し、暑さが極まる状況だったので、
30分に1回、木陰を見つけては休憩することにした。

水俣ルートは、注意しないと間ノ沢に間違って入ってしまう。
巨大な雪渓と、上部は東鎌尾根の断崖なので、迷い込むとエライことになる。
昨日通ったルートだが、地形図を丹念に読んで慎重に遡行した。
昨日、我々がつけた足跡を発見し、見覚えのあるケルンを発見したとき、
心の中でガッツポーズをした。

雪渓を避け、非常に崩れやすいガレ場をトラバースし、樹林帯、草つきを
経て、水俣乗越に着いたのが13:40。Y井氏の驚異の頑張りをみた。
しかし、今から3時間かけて槍ヶ岳山荘に登っていくには、Y井氏の体力は
残っていそうになかった。皆と会えなくなるが、槍沢ロッジに下る。
2人組と一緒に、ロッジに着いたのは16:00だった。

早速、スタッフに、槍ヶ岳山荘にいるメンバーに無事を伝えてもらうよう
依頼。この伝言が通じておらず、槍ヶ岳山荘の4人はかなり不安だったという。
2人組のへばっていたおじさんが、缶ビールを2本「お礼です」と
手渡してくれた。元気な一人は、白い歯の笑顔が印象的な56歳。
これも何かの縁。携帯電話の番号を交換した。(翌日、無事下山を確認した)

14日。槍沢ロッジ前で、U氏一行4人を待つ。再び6人全員がそろい、
お互いの経過を報告しあいながら、上高地を目指す。

せっかく同行をお願いしたU氏には本当に申し訳ない、情けない結果になったが、
ひとまず全員怪我もなく戻れたのはよかった。
Mr.Dashにとっては、目標こそかなわなかったが、大学生の件、
Y井氏の付き添い、そして見知らぬパーティの安全サポートと、
山での安全を実地で考えさせられる、緊張しつつも、非常に有意義な機会と
なった。
こういう経験が「場数」と云われるようになるのだろう。

北鎌、場数を積んで、必ず、もう一度来るからな!


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