Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2008年12月21日(日)蓬莱峡でプロガイドさんによるレスキュー訓練!

2009年01月01日 | クライミングの記録
プロガイドのU氏のご厚意で、ウチの山岳部のメンバーを対象に、レスキュー訓練会を
開いてくださった。場所は蓬莱峡。何人かは、前日から幕営していた。

最近、初心者部員が急増し、トレッキング経験者もクライミングや沢登りに活動の
範囲を転げつつあり、レスキュー技術の習得が待ち望まれていたところだ。

皆、真剣な表情でU氏の解説に聴きいる。彼の説明は、非常に明快でわかりやすい。
幾つかのクライミング講習会に行ったことがあるが、要領を得ないものや、同一の
講習会でも講師によって教える内容が異なり、特に、「これをやってはいけない」と
いうことがお互いに矛盾していたりして、教えてもらうこっちが呆気にとられた
ようなことがある。しかし、U氏は話術を含め、教えてもらったあとに納得感が残る、
すばらしい説明だ。

まずは懸垂下降中の仮固定法を全員で確認。

巻き結び(プルージック、クレムリンハイスト、マッシャー等)をするとき、
ダイニーマの細いシュリンゲが恐ろしいほど効く。
ダイニーマは高価なため、今までMr.Dashは使っていなかったが、
後日、好日山荘でさっそくゲット。

次に3対1の引き上げシステムの練習。ゴボウでは絶対に不可能な引き上げも、
ラクラクできる。


続いては背負い懸垂。シュリンゲの4:6のバランスが難しそうだが、
これは、役立ちそう。役立つ場面には決して遭遇したくないが。


雨が降ってきた。岩場から離れる。他のパーティーは、この時点でほとんど
帰ってしまった。それもそのはず。この日は降水確率午後から80%がアナウンス
されていた。
しかしうチの山岳部メンバーは皆、日頃の行いがたいへん良いので、帰ろうとはしない。
結局、雨は昼頃にちょっと降っただけでなんとか落ち着いた。

で、昼食を挟んで、傷病者の搬送方法を3つ教えて頂く。
まずはザックを使った背負い搬送。ザックの左右のショルダーストラップの肩の
部分にシュリンゲをプルージック(1重)で引っ掛け、X字に交差させて
傷病者のハーネスの左右の腿にカラビナでつける。あとは背負うだけという簡単さ。

次に、ザイルを使った搬送方法。傷病者の身長に合わせ、その腋の下あたりの長さを
目安に、ザイルを振り分けて中央でまとめる。
傷病者の後方から、腿と腰の2ヵ所を巻くようにザイルを回し、そのままザックの
ように背負うだけ。背負われている人が苦痛を感じにくい。

さらに、ザックを3つ、カラビナでつなげて担架を作る方法を習う。

これらは特段の技術も要らないので、例会などで他の部員にも広めたい。

午後、雨がやんだので、岩は少々湿っているものの、再びゲレンデにもどる。
盛りだくさんの講習になってきた。

懸垂下降の途中で固定して、登り返す技術を練習する。

手の届く限り上にマッシャー結びをつくり、一方で、眺めのシュリンゲを用い、
プルージックをつくる。下に垂らして、さらに1重プルージックを作り、
そこに足を入れる。
手の方を上に引っ張り、できるだけ上に身体を持ち上げたあと、今度は足の方を
できるだけ上に引き上げて、膝の力で一気に登る。これを繰り返し、シャクトリムシの
ようにして登っていくのだ。
これは後日、ジムでオーバーハングを見つけて練習した。

結局、夕方、暗くなる寸前まで懇切丁寧に講習して頂いた。
我流でやってきたMr.Dashにとっては、こういった講習会は非常にありがたい。
メンバーにとっても、危機意識を高め、技術を実体験できる有意義な1日となった。
Uさん、本当にありがとうございました!

ちなみにU氏のホームページでも、この日の模様が紹介されている。
http://uchizumi.web.infoseek.co.jp/page009.html

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