Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2024年5月25日(土) [鈴鹿]御在所岳本谷、難ルートでモウセンゴケをみる!

2024年05月27日 | 山登りの記録

■メイン写真
本谷上部のシャーク岩。右を直登せず、"食われに"行く。


■今回のコース
御在所ロープウェイ駐車場→御在所山の家→不動滝→大黒滝→大国岩→御在所岳⇒
(ロープウェイ)⇒御在所ロープウェイ駐車場


今年も御在所岳の本谷ルートを登ってきた。
お客様には、とにかく時間をかけていいので、慎重に「登り」に徹していただき、
下山はロープウェイを利用し、最後に温泉に寄るという、ウチらしい企画だ。

御在所岳への登山道では屈指の難ルートで、2~3年前、ネット情報につられて
安易に入山する人たちが増えて遭難事故が多発し、一時期、通行止めになってしまったが、
そもそも御在所岳はクライミングのメッカ、藤内壁を擁する名山で、本谷ルート程度で
禁止してしまうと、えらいことになる。
1年ほどすると関係機関も冷静さを取り戻したのか、通行止めは解除された。

しかし、難ルートであるのは間違いないので、ルートファインディングができない人や
いざというときにロープワークができないような人は入ってはいけない。

湯の山温泉の栄枯盛衰、ホテルの廃墟が並ぶ道。

一ノ谷山荘に到着。入口のデッキが新しくなっていた。
聞けば、ウイークデーは勤め人をしているご主人が自力で2年ほどかけて
造られたそうで、感服しかない。

本谷に入る。はじめは、ほぼ伏流化している、岩がごろごろした沢筋を、
歩きやすいところを選んで進む。

白い花崗岩にかかる小滝が続く。このあたりの流れの美しいこと。
もちろん滝はすべて巻いていく。

不動滝。巨大な岩が上部に挟まった神秘的、奇跡のフォルムである。
水量はいつも少ないが、この日はいつも以上に少なく、シトシト湿る程度。

不動滝は左から木の根をつかみながら急坂を巻く。
スギの巨樹が岩を抱いている。すごい生命力。

急坂がきついところではあるが、こうした巨樹にめぐり合えると元気が出る。

谷筋から振り返ると、青空の向こうに伊勢湾が垣間見える。

道迷いが多いとされるポイントは、私が思うに2か所あり、
広い谷をいったん右に外れる位置と、涸れ沢を渡り、左の枝沢に入るところか。
岩の側面にボルトが打たれ、短い鎖がかかっているものの、そこをトラバースせず
上から越えて行く方が簡単でより安全だ。

イワカガミは大半は終わっていたが、まだ咲き残っているものも。

大黒滝も、水がほとんどない。わずかにいぶきが跳ね返っているのみ。

タテヤマリンドウが可憐に咲いていた。ハルリンドウの亜種だそうだ。

中盤からはロープウェイの軌道に近づいていくのだが、時折、ゴンドラの錆びた部品が
落ちているのにはビビらされる。

いよいよ沢の詰め部分、最後の急登だ。明るく開けた渓相がいい。
シャーク岩。右から鎖場を直登できるが、、、

シャーク岩の下に潜り込み、竪穴をよじ登ることもできる。
この日はスムーズにここまで来れているので、時間に余裕がある。
全員、竪穴を登ってもらった。もちろんロープで確保している。
後半に身体の向きを変えるるようにしないと、うまく登れない。

かつて東洋一といわれたロープウェイの支柱が、いつの間にか下に見える。

珍しい食虫植物のモウセンゴケ。

さらに珍しいシーン。モウセンゴケが食事中だ。

左にオーバーハングした大黒岩が見えてくる。いよいよ最後の難所だ。
沢筋を離れ、左の岩尾根へ、強烈な傾斜を30mほど登る。
岩場ならよいが、足元が風化してザラつく砂。固定ロープと木の根に助けられながら
「ファイト、一発!」で登っていく。

登りきったところが大黒岩だ。
ロープウェイの乗客が手を振ってくる。

強風にあおられないように気をつけながら岩を回り込むと、そこは伊勢湾を一望できる
特等席だ。ここまでの頑張りが報われる、充実のゴールである。

あとは一の谷新道に合流し、そのまま山頂部へ。
シロヤシオは花をつけていない樹も多かったが、ごく一部、咲いているのもあった。

一応、御在所岳の山頂に行きたかったのだが、ロープウェイ乗り場から放送が流れた。
「今日は風が強く、このままですと、いつ運行を休止するかわからないので、
できるだけ早く、乗り場にお越しください~」
こちらは歩いて下山してもいいが、お客様はそうもいかない。
山頂には寄らずに、そのままロープウェイの駅へ向かった。

ゴンドラからは、さっき登ってきた大黒岩や本谷がよく見える。
上からみるほうが、はるかに難所に見える。

山頂で遊ぶ時間が浮いたので、まだそれほど混んでいないアクアイグニス片岡温泉で
ゆっくり入浴。カフェを楽しむお客様も。充実のアフター登山となった。

 


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