Danchoのお気楽Diary

高校3年間応援団だった「応援団バカ」の日記。スポーツ観戦や将棋等の趣味の他、日常感じる事を、「ゆるゆる」綴ります。

4年ぶりに「女王」の座に。安藤 美姫 選手、おめでとう!。

2011-05-04 23:59:59 | その他スポーツ



読者の皆様、こんばんは。

管理人のDanchoです。

先ずは、「東北地方太平洋沖地震」(東日本大震災)で、犠牲になられた皆様のご冥福を、謹んでお祈り申し上げます。
また、この大震災で被災され、多くのものを失い、今もなお、避難生活を余儀なくされている皆様に対し、謹んでお見舞い申し上げます。

更新の日付は、5月4日としていますが、只今、5月3日、19時15分頃です。

今日も、無事に新たな1日を迎えることができ、こうしてパソコンに向かって、ブログの更新ができることに、感謝したいと思います。


一昨日の5月1日まで、ロシア・モスクワで「代替」開催された、フィギュアスケートの世界選手権。

アイスダンスは、日本国籍を取得してバンクーバーオリンピックにも出場した、リード姉弟が、日本国籍選手として最高の13位に入りました。
最後、弟のクリスが転倒したのはもったいなかったけれど、競技を終えた時点で13位以内確定だったので、良かったのではないでしょうか。
姉のキャシーも「勉強になったけど、良いシーズンを過ごせた」と語っている様に、今シーズンを糧に飛躍して欲しいと思います。

男子シングルは、小塚 崇彦 選手が、フリーで4回転ジャンプを成功させ、高得点を獲得して2位。高橋 大輔 選手が、4回転ジャンプの踏切で、スケート靴にトラブルがあって結局5位。織田 信成 選手が、規定違反(3回転ジャンプの「飛び過ぎ」)を犯して点数を稼げず6位止まりと、少し残念な結果になりました。

男子で優勝したカナダのP・チャン 選手は、この1年で凄く成長しました。
この大会で、4回転を3回飛んで着氷し、4回転+3回転のコンビネーションジャンプを決められては、史上最高得点も仕方ないでしょう。
まだ20歳と若く、これから「目標にされる」ので、どこまで成長するのか…、逆に、今回派手に勝ってしまった事で、プレッシャーに屈して尻すぼみになってしまうのか…そこを注目して見たいと思いますね。

これではっきりした事は、男子は4回転+3回転のコンビネーションが求められる時代になった…という事です。4回転単発では、もう勝てない…。
凄い時代に突入しちゃったけれど、克服しなきゃいけない壁になりました。

高橋選手も、今後に「迷い」があった様ですが、この大会で「惨敗」した事で、闘志に火が付き、代表に選出されるかされないかは別として、ソチオリンピックまで、競技者として続行を表明しました。今度オリンピックを迎えるときは、間もなく28歳になる、27歳…年齢との戦いになりますが、「アラサーの星」となるべく頑張ってほしいですね。応援します。

女子は、拙稿でも既に取り上げていますし、今回も取り上げる、安藤 美姫 選手が、見事に優勝。浅田 真央 選手が、3アクセルを「両足着氷」と判定されて得点が伸びず、結局6位、「氷上の、松浦 亜弥」こと村上 佳菜子 選手は、ショートプログラムの出遅れが響いた格好で8位と、「世界トップレベルの戦いでの厳しさ」を味わった格好となりました。

安藤4年ぶり優勝、ヨナを逆転…世界フィギュア(読売新聞) - goo ニュース

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 モスクワで行われたフィギュアスケートの世界選手権は30日、女子フリーで、ショートプログラム(SP)2位の安藤美姫(トヨタ自動車)が、2回転半―3回転の連続ジャンプでミスが出たものの他をまとめて、フリー130・21点、合計195・79点で逆転優勝。

 2007年の東京大会以来4年ぶりとなる世界女王の座を獲得した。

 SP7位と出遅れた前回覇者の浅田真央(中京大)は、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)が回転不足で2回転半の認定となり、他のジャンプでもミスが出て114・13点、計172・79点の6位。SP10位発進の村上佳菜子(愛知・中京大中京高)は、112・24点、計167・10点で8位だった。

 SP首位の 金妍児 ( キムヨナ ) (韓国)は、3回転ジャンプが1回転になるなどフリー128・59点と伸び悩み、合計194・50点の銀メダル。

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安藤選手は、グランプリファイナルのショートプログラムで失敗してからが、凄かったですね。あれで、「失うものがない」と心底から気付けたのでしょう。
フリーで、この大会よりは高い得点ではなかったにしても、ガッツポーズが自然と出る「完璧」な演技で、フリーで全選手トップの得点を見事に叩き出しました。
私も、あのフリー演技から、評価が「ガラリ一変」しました。
それまで、安藤選手の演技で感動した事がなかったのに、自然と引き込まれ、気付いた時には、私もガッツポーズをしていた程でしたから。

2回のオリンピックを経験して、「自分を信じて、試合を楽しむこと」を得たと語っている様に、そのメンタルの充実ぶりが、試合にもはっきり表れていました。

だから、人の心をいつの間にか打つ演技になっていたのだと思います。

一言…「素晴らしい!」。これに尽きると思います。

本当に、おめでとう、安藤選手、いや、ミキティー!。

金メダル「自分の中でも特別」安藤、V一夜明け(読売新聞) - goo ニュース

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フィギュアスケートの世界選手権女子で優勝した安藤美姫は1日、一夜明け記者会見を行い、今回の金メダルは4年前と比べ、「(東日本大震災という)災害の後、自分の中でも特別で、ほかの価値観が混ざっている。2007年より大切にしたい」と話した。

 シーズンを通じて演技が安定していたことについて、「(バンクーバー)五輪の後、吹っ切れたものがあった。スケートを心から楽しみ、自分をコントロールできる方法が自然に見つかった」と説明した。

 連覇を狙いながら6位に終わった浅田真央は、不本意な結果に終わったシーズンについて「思っているような演技、滑りが数少なかったと思っている。苦しいという思いはなかったが、悔しさはある」と振り返った。来季については「できることは全てやってみたい。ちゃんとした土台づくりからスタートしたい」と話した。

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強調した部分、とっても素晴らしいですね。

東日本大震災が起こっていなかったとしても、恐らく勝てたとは思うのですが、大震災が起こってしまったこういう時だからこそ、「素晴らしい演技で、日本を元気に」と捉えられ、見事に応えてみせる…そこが今シーズンの「安定感」に裏打ちされる様に、「成長した部分」ではないでしょうか。

5月2日の、朝日新聞の『天声人語』も、安藤選手を絶賛しています。

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 励ましの形は一つではない。声をかける、手紙を書く、肩を抱く。芸能人やアスリートなら仕事ぶりを見せることで人を元気づけられる。ただし、スポーツで「魅する」には結果が必要だ

 モスクワであったフィギュアスケートの世界選手権で、安藤美姫選手が立派な仕事をした。五輪女王、金妍児(キム・ヨナ)選手を逆転しての栄冠である。3月に東京で予定され、震災で会場を移した大会だった

 胸に「甦(よみがえ)れ日本!!」のワッペンをつけた安藤さんの言葉がいい。「自分のことより日本のことを考えて滑りました。震災で困っている人が少しでも笑顔になれるように」。そう話す顔に笑みはなかった


 野球では、楽天が地元仙台での開幕3連戦を勝ち越した。初戦で完投した田中投手は「声援がこれほど力になったことはない」「(試合が)終わってしまうのがもったいなくて」と語り、歴戦の星野監督に「野球人生に残る1勝」と言わせた

 サッカーのベガルタ仙台もホームでの初戦を飾り、リーグ2位につけている。「がんばろう東北」だけで白星が続くほどプロは甘くないが、声援とプレーの化学反応は侮れない。楽天とベガルタは、今季の「想定外」として評論家を困らせてほしい
 
 有名無名を問わず、東北を思いながら生業に励む人は多い。被災者の忍耐、自衛隊や自治体職員、原発作業員らの献身に打たれてのことだろう。国会も休日返上の論戦ながら、ヤジと言い逃れが耳についた。政治家ぐらい結果を求められる仕事もないのだが。

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政治家に対する皮肉に対しても「同歩」の一手なら、安藤選手に対する賛辞もまた「同歩」の一手ですね。



安藤選手は、フィギュアスケートを始めた8歳の時に、ご尊父様を事故で亡くされているそうです。
だからこそ、エキシビションで見せた万感溢れる涙は、震災で犠牲になられた皆様や、今もなお避難生活を余議されている皆様、風評被害で生活の礎を奪われた皆様の気持ちを、自分自身の事として捉えることができた証拠として、自然と溢れたものなのでしょう。

そこで、何をするべきか…そのプレッシャーは多少なりともあったはずです。
それを克服しての優勝ですから、凄く価値があると思います。

最後に、今回「インベーダー」の如く現れ、話題を呼んだ、金 妍児 選手について少し触れます。

恐らく、同じ土俵で戦ってきた、安藤選手と浅田選手には、「脅威」には感じたでしょう。

しかし、私は、「世界レベルの試合は、ポンと現れて優勝をさらえる程、甘いものじゃない」と最初から思っていました。

練習は、この大会のためにしっかり積んでいた事は認めます。

しかし、この大会の「出場権」を巡って、トップ選手達が、自国のライバルと長期にわたり凌ぎを削っていた「苦労」は、そう簡単に崩れはしません。

したがって、「金 妍児 選手に、簡単に優勝をさらわれて、たまるか!」と、ずっと思ってきました。

ちょっと志向を変えて、この大会の女子の「戦い」を表現してみます。

それは、競馬の『第115回 天皇賞(春)』に置き換えて捉えると、分かりやすい。

このレースは、1997年に行われたものですが、前年の『天皇賞(春)』と『有馬記念』に優勝したサクラローレルが、(中間、調整に手間取ったというファクターはあったにせよ)この格式高いレースに、「横綱」として挑み、「ぶっつけ」で使って勝とうと企んでいました。
ライバル関係にあった、マヤノトップガンは、このレースの前哨戦として最も相応しいとされる『阪神大賞典』を使い、これまでの「戦法」を変えて、見事に「完勝」して、このレースに挑みます(そのレースは、私自身のこの目で見ています)。
もう1頭のライバルのマーベラスサンデーも、調整がやや遅れた感は否めないものの、『大阪杯』を使って、やはり堂々と勝って、このレースへと挑みました。

すなわち…

サクラローレル=金 妍児 選手
マヤノトップガン=安藤 美姫 選手
マーベラスサンデー=浅田 真央 選手

と置き換えると、「本番」であるこのレースの結果と、今回の世界選手権の結果が、見事にリンクします。
では、そのレース…いつまで「生きている」か分かりませんが、以下からご覧下さい。

平成9年 第115回天皇賞・春 マヤノトップガン.wmv


如何でしょうか。

やはり、「目標としている試合に向け、前哨戦からしっかり調整(=準備)して結果を出し、充実した者に、勝利の女神はちゃんと微笑む」という事です。
このレースで、サクラローレル陣営は、「マヤノトップガンの作戦にやられた」と「言い訳」していますが、私は、この時の「実力通り」にちゃんと決まったと思っています。作戦を実行し、的中させることも、また実力…。むしろ、「よく2着に入ったな…」というのが、私の感想でした。

今回の、金 妍児 選手もそうです。「よく銀メダルを獲ったな…」というのが第一感です。

それに、「得点を稼ぐ為のプログラム」では、人の心は打てません。
残念ですが、昨年のバンクーバーオリンピックの「総括」で書いた様に、やはり感動は、なかったです。そこは、全く変わっていなかった…。
安藤選手との、そこが「決定的な差」です。「“等身大の私”を自然と表現するプレゼンテーション」と、「“美しさと技”を主張するプレゼンテーション」との「差」とも言い変えることができるかもしれません。
それがちゃんと評価され、「勝利の女神」も嘘をつかなかった事に、正直ホッとしています。


ともかく、安藤選手の「思い」が、勝敗にもちゃんと結びついた事は、本当に感動的でした。

改めて、本当におめでとう…ミキティー。
今回獲得した、一番良い色のメダルは、日本国民の心の中で、その輝きが褪せる事はないと思います。

私は、これからも安藤選手を始め、今シーズンを懸命に戦った、浅田選手、村上選手、そして世界選手権の出場を惜しくも逃した、鈴木 明子 選手を、男子は、高橋選手、小塚選手、織田選手、そして鈴木選手同様、世界選手権の出場を惜しくも逃し、大震災で被災した、将来を嘱望されている羽生 結弦 選手を、これからも応援したいと思っています。

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2 Comments

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面白い視点ですね。 (ssay)
2011-05-05 23:54:53
「つぶやき」で結構過激につぶやいていらしたので、驚いていました。
ぼくも、SPの後は相当ゲンナリしていましたが。

さて、真央ちゃん好きのぼくとしましては、
真央ちゃん=ディープインパクト位に思っているので、
マーベラスでは、ちと役者不足かと。

しかし、Danchoさんがこの天皇賞に例えたことで、
むしろ、Danchoさんが当時のサクラローレルに対してどういう思いを抱いていたかが理解できました。
そこまでの違和感・疑問を持っていたのですね。

ぼくはそこまでの思いを持ってはいませんでした。
ただ、最後にマーベラスを指し返したローレルはやはり強いんだなあと。
それと、トップガンのあの勝ち方は、競馬の勝ち方でも一番スカッとするなあと。
田原-トップガンのコンビが好きでした。

それと、今では馬の名前も全く覚えられないほど競馬は見ませんが、
この世界フィギアの前になぜか昔の競馬と関連付けた考えが頭をよぎりました。
それは、1年以上ぶりの大舞台ということで、
あのトウカイテイオーの有馬記念ですよね。
もちろん、「まさか、勝ってしまわないよなあ」という思いではありましたが。

日本人の選手層の厚さは男女とも特筆すべきものがありますが、
それ故に、他国から目の敵にされているのも事実です。
ほんと、ややこしい競技だ、フィギュアは。

しかし、安藤さんの演技はホントに素晴らしかったですね!
返信する
ランバ・ラルの様に、つぶやいてみました。 (Dancho)
2011-05-15 19:45:48
ssayさん、こんばんは。

この記事には、ご指摘の通り、結構私の心の動きみたいなものを素直に表現しました。それが良いか悪いかは別にして…。

金 妍児 選手には、残念ながら「トウカイテイオー」が持っているモノも、備わっていない気がしています。
韓国では「カリスマ性」があるのかもしれませんが、それ以前に、人を惹きつける「何か」に欠けるのです。恐らく試合に対し「強か」過ぎるのでしょう。素直じゃない…と言うのか…。
そういうものが見えてしまうと、本来持っている「美しさ」も褪せる気がするのです。
「昔のG」と「今のG」とを比較した場合、圧倒的に「昔のG」にのめり込み、「今のG」に、私自身ファンでありながら幻滅しているのと、少しクオリティーは似ているかな…なんて。

ですから、ガンダムのランバ・ラルの「ザクとは違うのだよ、ザクとは!」の台詞に合わせる様に、「それでは、人の心は、打たんのだよ!」とツイートしてみました。
第115回天皇賞(春)の前哨戦で、マヤノトップガンを目の前で見ていたので、尚更「チャンピオンはチャンピオンらしく」登場が許せなかったのです。カリスマ性がある馬では決してないですからね、サクラローレルは。
これが似合うのは、多分ボクシングで言えば、日本なら具志堅 用高だけだし、タイならカオサイ・ギャラクシー、馬なら、日本ではディープインパクトだし、海外では、種牡馬としても大成功したサンデーサイレンスだけなのではないでしょうか?。

今シーズンの安藤選手の「ガラリ一変」には、びっくりしたし、正直凄いなぁ…と思いました。
浅田真央選手に「カリスマ性」がありながら、後輩の放つ「オーラ」に屈することなく、地味に練習を積んでいた成果が花開いたのでしょう。グランプリファイナルのSPで、6人中5位に沈んで、何かが吹っ切れたのでしょう。フリーの演技後のガッツポーズは、その表れですし、将棋で言えば、広瀬王位の様に、一気に突き抜けた感があります。

しかし、フィギュアスケートは、採点競技ですから、本当に難しいです。だから、面白いのかもしれませんね。

日本は、男女共に層が厚くなっていますし、来シーズン以降も、楽しみです。

先ずは、コメントを頂いた事に対し、御礼まで。
返信する

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