Danchoのお気楽Diary

高校3年間応援団だった「応援団バカ」の日記。スポーツ観戦や将棋等の趣味の他、日常感じる事を、「ゆるゆる」綴ります。

『存在意義』にまで昇華させた、法政大学応援団平成19年度幹部諸君達の素晴らしさ

2009-10-15 10:11:15 | 東京六大学応援団
先日、「東京大学の『今でも』消えることのない闘志」というタイトルの記事、書いてエントリーした。
エントリーした記事で紹介している、ドキュメント番組が、山口県で、体育の日の10月12日に再々放送されていた。
恐らく、リクエストが多く寄せられた結果と推測しているが、「応援団不要論」などといった逆風が吹く中での、この番組が再々放送されたことは、大きな意味を持つであろう。


ところで、もう2年程前の事なので、全くタイムリー性は失っているが、是非記事にしたいと、ず~っとあたためていた「ネタ」を披露したいと思う。
それでも、うまく書けるか、全く自信のない記事だが…。


明治大学応援團の事件以降、高校3年間ではあったけれど、私自身が応援団員だったので、改めて「応援団の存在意義」について色々考えていた時のことである。

2年前の5月頃、発注していた法政大学応援団主催のステージ演技『第51回 オレンジの集い』のDVDと共に、そのパンフレットが一緒に手元に届いた。

2年前の6月12日に、埼玉の実家へ向かう新幹線の車中で、DVDの映像と共に、パンフレットを拝見して、法政大学応援団の、平成19年度の幹部諸君の姿勢から、改めて「応援団の存在意義」を見出せた気がした。

特に、パンフレットの24名の『幹部紹介』のページで紹介されている、最初の見開き1ページの8名のメッセージを拝読していて、一言…

「彼等は、素晴らしい…」

と、思わず呟いてしまった(隣の座席に座っていた乗客は、私を「変な奴」と思ったに違いないのだが…)。


では、何故「素晴らしい」のか…。


結論から申し上げると、「同期達をはじめとする、人と人との『出会い』を、『応援団の存在意義』にまで昇華させていること」が、よく理解できるからである。

因みに、24名の幹部の構成は…

リーダー部員 1名
吹奏楽部員 14名
チアリーディング部員 9名

である。

そして、今回紹介する、見開き1ページの8人の構成は…

リーダー部員 1名(敢えて名前を出すとしたら、第82代団長の、柳川 慎弥君)
吹奏楽部員 3名
チアリーディング部員 4名

であるが、あるチアリーディング部の幹部は、ズバリ、『出会い』を総括して、こう語っている。

*************************************
『出会い』
 この四年間私は多くの人に出会うことが出来た。この出会えた人こそがどんな時も私を前に進ませてくれた原動力だと思う。
 (中略。ここには彼女の先輩、同期、後輩達への謝辞が述べられている。)
 四年間決して楽しかっただけでは無かった。犠牲にした物だって多くある。もう駄目かもしれないって辛くて辛くて辞めたい事だって何度もあった。そんな時いつも一緒に泣いて励ましてくれた仲間達。沢山の力を貰えたよ。
『辛い時こそ周りを良く見る事』それを教えてくれたのも応援団だった。こんな多くの仲間が居たからどんな時も頑張れた。
だから後輩達にも出会い、そして出会った人を大切にして欲しい。
 (中略)
最後に、いつも理解し、応援し続けてくれた両親や家族へ
『本当にありがとう。』
そして、いつも支えてくれた仲間達へ
『本当にありがとう。』
*************************************

どうです?…『出会い』を大切に、そこから学んで四年間続けられた彼女の、この志。
こういう志があるからこそ、応援団は健全な『存在』であり続けられるし、その『意義』が磨きあげられるのだと、率直に感じた。
概ね、私も、彼女の志と同じように、高校3年間を過ごしてきた。
私のその3年間の気持ちを、彼女が代弁してくれた気がして、この記事を書こう!…と心に決めた。
(私の場合、後から知ったが、父は、心の奥底では、応援団を続けることに反対だった様だ。でも、私の人生だから…と、尊重はしてくれた。)

また、ある別のチアリーディング部の幹部は、こう語っている。

*************************************
 人と人とがこんなにも気持ちで繋がっていることを感じられる場所はそうはないと思う。(中略)気持ちは人を動かす原動力になることを知った。
 いっぱい笑って、いっぱい泣いて、がむしゃらに走り続けた4年間。人は考えて、考えて、悩んだ分だけ成長できるということを学んだ。だけど4年間の中でどんなに悩んでも答えは見えないことは沢山あった。そんな時一緒に悩んでぶつかって、成長してきた大好きな同期。弱くてもろい時でも全て受け止めてくれる皆が居たから私は強くなれたよ。
優しく、時には厳しく指導して下さった先輩方はいつも私の目標でした。
まっすぐでひたむきな愛しい後輩達。沢山の元気と笑顔をありがとう!
そして、何不自由なく、こんなにも充実した幸せな4年間を過ごさせてくれた両親。応援してくれた家族や親戚。
応援団を応援して下さる多くの方々。
今まで私を支え、励ましてくれた沢山の人達への感謝の気持ちでいっぱいです。(以下、略)
*************************************

ここでも出てくるキーワード…それは、『原動力』
『出会い』を『原動力』に変換させる逞しさが込められているような気がする。
そして、彼女の語り口から、はっきり見えている「応援団を応援する方々」への感謝の気持ちや、『応援団の存在価値』
この精神が宿っており、それが解釈を間違えないで『伝統』として受け継がれていれば、間違えなく「健全な存在」であり続けるし、『存在意義』へと昇華されるであろう…と感じた。

また、ある吹奏楽部の幹部は、やはり『出会い』について、こう語っている。

*************************************
 応援団に入ってたくさんの人に出会い、支えられながら、今を迎えることができ感謝の気持ちでいっぱいです。
 「人の心は音楽を動かし、音楽には人の心を動かす力がある」
この応援団に入ったからこそ、このことを強く実感できたのだと思います。(中略)
 吹奏楽が続けたくて入った応援団。ここでしか味わえない経験や感動が数多くありました。もちろんつらい時もあったけれど、たくさん笑って、たくさん泣いて、かけがえのない仲間と過ごした4年間は本当に幸せだったと感じています。
 (中略)
 支えてくださったすべての皆様に、心から感謝致します。(以下、略)
*************************************

出会ったからこそ、その『出会い』に感謝する…。
語り口から、心の深さが感じられるコメントではなかろうか。

また、ある別のチアリーディング部の幹部は、「応援団」というテーマと対峙する自らの心のあり様を、以下のように語っている。

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 入団してから四年間“自分にできることは何か”それが私の課題だった。
常に答えは一つじゃない。何が出来るか考える過程が一番重要であり“考えること”無くしては乗り越えられなかったことばかりだった。
 仲間と共に考えてきた時間は私にとって一番輝けるものだったし、そこには全団員の無限大の可能性があって、人と人との繋がりの中でこそ成長することが出来た。
団員一人一人が宝物であり大切な存在であり、支え合う大きな力を持っていて、時には壁にぶち当たり、悩むこともある。ただここは決して人と比べて、落ち込む場所じゃない。そう、背中を押してくれたのは、先輩、同期、後輩の存在だった。それぞれが人の良さ、自分の良さを見つけて成長できる場、それが応援団だと思う。
 今日まで一緒に法政を応援し、常に全力で立ち向かうことを教えてくれた後輩達は日本一だと胸を張っていいたい。
そして私をここまで育てて下さった先輩諸兄、私を蔭ながら支えてくれた○○学部のみんな、東京に行きたい、応援団に入りたいと常に私の決めたことに全力で応援してた家族に心から感謝しています。
 リーダー部の声、吹奏楽部の演奏、チアリーディング部の笑顔でこれからも三部の絆を大切にしてください。
*************************************

法政大学に入学するため、地方から上京してきた彼女のコメントを全文引用させて頂いたが、ここに「応援団」というものに対する、ある意味「答えの一つ」が見えてくる。
しかも、最後の結びは、当時も、そして現在も、「応援団」に対する逆風が吹いていることを彼女自身も感じているからこそ、語れることではなかろうか。

さらに、ある別のチアリーディング部の幹部は、「応援団」の魅力を、自身に当てはめて、こう語っている。

*************************************
 チアをやりたい!
高校時代、六大学野球を見に行って応援団に衝撃を受け、入学後何の迷いもなく憧れのチアリーディング部の先輩に話し掛けた事が始まりでした。
何もかもがとにかく一生懸命だった1年生。
冷静に考えられる時間が増えた分戸惑いを感じた二年生。
やるべき事に責任感を常に感じながら取り組んだ三年生。
そして幹部としての一年間。
 この四年間で学んだ事は本当にとても多くて語り切れません。
人前で話す事が特に苦手で自分をあまり出さない私が応援団チアリーディング部に憧れたのは自分でも不思議だけど、それでもこの四年間は他人と真剣に向き合う事、本当の自分を知る事が出来て少しでも変わることが出来たような気がします。(以下、略)
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最初から好んで応援団に入る人は、最近では「稀」なのかも知れないが、単なる憧れの「存在」から、実は多くの事を学べる…と語る彼女のこの語り口こそ、「応援団の醍醐味」であろう。(少なくても、私は、そう感じる。)
私にも娘が居るが、もし娘が、法政大学に進学し、「応援団のチアをやりたい」と訴えたとしたら、私は、賛成するだろう。
私自らが、高校3年間を応援団に捧げ、充実した日々だったと感じたから、反対する理由は、もはやない…と思うからである。

そして、最後に紹介するのが、たった一人のリーダー部の幹部で、団長の柳川君のメッセージである。
私の理解違いでなければ…だが、彼は、高校3年間は野球部で過ごし、大学の4年間を応援団に捧げたと聞いている。
「応援される側」も「応援する側」も知った彼も、やはり『出会い』が成長の糧だった様だ。

*************************************
 「応援団に入ったら自分は変われるかもしれない」
応援団に入団した事は間違いなく人生の岐路であったと思います。
法政大学応援団で過ごした四年間は私のそれまでの驕りを打ち砕き、素晴らしい出会いをもたらしてくれました。
「誰かのために」なんて恥ずかしい事だと思っていた私の為に、体を張ってくれた先輩
本気でぶつかり、共に笑い、共に歩んできた信頼できる同期の仲間
私を男にしてくれた、背中で魅せる自慢の弟達
今の私があるのは、四年間で出会えた全ての人のお陰です。これからも、感謝の気持ちを忘れず、法政大学応援団の誇りを胸に歩んでいきます。
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そして、最後にこう結んでいる。

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次代を担う者達へ
 応援団ほど本気で悩み、本気で泣き、本気で喜び合える団体はないのではないかと思う。この素晴らしい団体の襷をまた次へ繋ぐ為に、応援団がどうあるべきか真剣に考えて活動していって欲しい。次は頼むぞ。
今までありがとう。またな。
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どうです?…この「次代を担う者達へ」の柳川君のメッセージ。
逆風吹く中、団長として『応援団の必要性』だけでなく、『存在価値』を高めつつ、『存在意義』があることを力説している様に聞こえるのは、私だけであろうか…。
いや、これは「応援団を応援する」方々全員に対する、彼なりのメッセージと解釈できるのではなかろうか。

とにかく、パンフレットの見開き1ページの8人のうち6人のメッセージから、私は顔面にパンチを食らった気がした。
メッセージに「迫力」がある。
そして、私の「想い」を代弁している。

私も、彼等と『出会って』、幸せな気分だった。

残念であることを敢えて申し上げるとしたら、この代の1年後輩にあたる、平成20年度の幹部のメッセージからは、今回紹介した平成19年度よりも、その「凄さ」や「迫力」が伝わってこなかった事であろう。

そんな法政大学応援団。

現在で84代続く、歴史と伝統のある応援団である。

驚くことは、今年度団長の田中 貴大君は、(私の聞き違いでなければ)親子して団長を歴任したと聞いている。
これは類稀なことであり、まさに「次代を担う」形で、伝統の襷を繋げている証拠でもある。
健全な精神の上には、時代とともに「必要な」変化はあれど、「根っこ」の部分は変わらないものが宿っているような気がする。

法政大学応援団の、益々の発展を願って止まない。

末筆ながら、拙文、乱文であることを、法政大学応援団関係者や、本エントリーを読んでいる読者の皆様に、心よりお詫び申し上げたい。

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6 Comments

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応援の向こう側にあるもの… (べろちゃん)
2009-10-15 20:17:58
こんばんは。

今回のDanchuoさんの記事は、まさに自分が何故応援団に惹きつけられたか?!

その答えに答えになるような内容で、一気に読みました。自分たち野球ファンに応援を披露するまでに彼らがどれほど自己を鍛え、仲間と共に苦しんで1つのパフォーマンスにたどり着く...。


きっと経験した者しか分からない苦しみや葛藤があったはずです。

その中で構築される絆や強い意志...しかし、その行為は報われるものではないかもしれない!

苦楽を共に過ごした者だけが共有できる思い出に強い仲間意識。それが応援の根幹にかかわる大切なエネルギーになっていき、その代の応援の質になっていく!

この投稿を拝見し、ますます元気が出ていました。ありがとうございます。
返信する
熱いコメントに接して… (Dancho)
2009-10-15 20:49:33
べろちゃんさん、こんばんは。

熱いコメント、誠にありがとうございます。

このエントリーは、本当に書くのに自信がなかったです。
なので2年もの月日が流れてしまいました。
エントリーした今でも、正直自信がないです。
これも、文才がないことがなせる業なのか…と、自分に呆れています。
ですが、それだけの時間を費やさないと、書けなかったと思っています。

何故か…。

彼等の応援団に対する心構えを、私自身が本当に心の奥底で理解しているのだろうか…という葛藤もあったからです。
その理解度が浅いと、法政大学応援団の中で頑張っている諸君等に、失礼だ…とも思ったからです。

でも、書きました…。本当に自信がないのですが…。

ですが、熱いコメントを頂いて、書いて良かったのかなぁ…と、感じています。

エントリー自体は、何も美辞麗句を並べただけでは決してないし、文才がなく拙文でも、私の感じたことをそのままとにかく書いた…というのが、私の「想い」です。

その「想い」が、読者に少しでも伝わっているなら、それだけで本望です。

応援団は、逆風が吹いている最中なので、ブログで取り上げて書くことが難しいです。
でも、応援団を応援する方々も大勢いらっしゃる事も事実です。
そんな方々に、応援団って良いんだよって事を伝える事が、拙ブログの「存在意義」だと感じています。

とにかく、法政大学が母校のべろちゃんさんから、熱いコメントを頂き、それに接した事で、ほんの少し自信が付きました。

改めて、コメントを頂戴し、誠にありがとうございました。恐悦至極に存じます。

先ずは、コメントを頂戴した事に対し、心より御礼まで。
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Unknown (こった)
2009-11-08 01:03:32
田中団長は、親子共に団長で、更に親子共に同じ会社に入ります。(私の会社です)
春日部~明治の団長をされたN島先輩の会社です。

話は変わりますが、本日母校浦和高校ラグビー部が準決勝に勝ち、来週決勝戦です。
返信する
こったさんへ… (Dancho)
2009-11-10 09:37:33
こったさん、おはようございます。

コメントありがとうございます。

しかし、田中君は親子して団長を務め、親子して同じ会社に就職…必然であっても、偶然であっても、凄いですね。
田中君が、より一層成長される事を、願ってやまないです。

ところで、こったさんの母校がラグビーで決勝せん進出とは…。
最近は、正智深谷高校が花園へ連続出場している印象が強いですが、その牙城を崩して、花園へ進出して欲しいですね。

先ずは、コメントを頂戴した事に対し、心より御礼まで。
返信する
Unknown (こった)
2009-11-11 23:19:34
昨年も決勝まで行き、正智深谷に敗れました。

今年は準決勝で正智深谷を破っての決勝進出です。でも決勝の相手の深谷高校も中学からラグビーをやっている人間ばかりらしいので、厳しい試合になるとは思います。
返信する
こったさんへ、その2 (Dancho)
2009-11-12 10:10:25
こったさん、おはようござます。

正智深谷を破っての決勝戦進出ですか…驚きました。

対戦相手も決して楽ではないかもしれませんが、是非こったさんの母校である、浦和高校が、花園へ出場して、「文武両道」ぶりを発揮して欲しいものです。

先ずは、コメントを再度頂戴したことに対し。心より御礼まで。
返信する

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