Danchoのお気楽Diary

高校3年間応援団だった「応援団バカ」の日記。スポーツ観戦や将棋等の趣味の他、日常感じる事を、「ゆるゆる」綴ります。

50年ぶりの慶應義塾と早稲田の優勝決定戦は、早稲田が勝って、4季ぶり42回目の優勝!。

2010-11-04 00:00:01 | 高校・大学野球
平成22年11月3日。
神宮球場で行われた、東京六大学野球秋季リーグ戦の優勝決定戦。

勝ち点、勝率共に、全く並んだ、慶應義塾大学と、早稲田大学。
この両大学が、リーグ優勝をかけて「最後の一戦」に臨む。

慶應義塾が2季連続優勝となるか。
早稲田が4季ぶりの優勝となるか。

両大学での優勝決定戦は、遡ること半世紀、50年前の「死闘の6連戦」以来、ない。

その「6連戦」は、神宮球場に照明設備がなく、「日没」による引き分けを2回挟んでのもの。
その時は、早稲田が慶應義塾に勝って、優勝を決めた。

しかし、今回は、「番勝負」ではない、「延長無制限」の、表現が正しいか自信はないが、まさに「ガチンコ一発勝負」。
「最高の舞台」、「最高の形」で、「永遠のライバル」同士のどちらかの優勝が必ず決まる。

NHKが急遽中継を決めた事もあって、歴史に間違いなく残る一戦を、テレビでじっくり観戦した。
(本音は、現地で、慶應義塾側の学生席で観戦したかった事は、言うまでもない。あぁ、山口在住でなければ(泣)…。)

50年ぶり早慶決戦、ドラ1リレーで早大が制す(読売新聞) - goo ニュース

結論から申し上げると、10-5で、早稲田が慶應義塾を降し、4季ぶり42度目のリーグ優勝、神宮野球大会への出場を決めた。

早稲田大学の関係者の皆さん、優勝おめでとうございます。
敗れた慶應義塾大学の関係者の皆さん、残念ですが、胸を張って下さい。


この試合、終盤でドラマが待っていた。

早稲田の試合前の作戦は、中軸を任されていた、リーグ首位打者の土生選手を、先頭打者に据えたこと。
先頭打者でいきなりヒットを放ち、これがズバリ的中する。「東京六大学野球版の、ハブマジック」と言ったところか。

1回戦で好投した慶應義塾の竹内 大助 投手に、たたみかける様に襲いかかり、6安打を集中させ、一挙3点でリードを奪う。

大事な中盤の5回にも、早稲田のエースで主将の斎藤投手が、自らのバットで4点目をたたき出して、この時点で正直「勝負あり」に見えた。

早稲田の斎藤投手は、投げても慶應義塾打線を8回1死まで「ノーヒット」に封じ込めるなど、「完璧」に見えた。

しかし、そこからがドラマの始まりになる。

8回裏1死から、慶應義塾の4年生・松本 和将 捕手のチーム初安打を皮切りに、「4年生達」と「大学野球界の屈指のスラッガー(3年生の伊藤選手)」が大爆発。
一気に集中打を浴びせて5得点。突然の乱調の斎藤投手を「KO」して、マウンドから引きずり下ろした。

慶應義塾の学生席も、割れんばかりの大歓声。

この試合の行方は、全く分からなくなったが、斎藤投手からマウンドを受け継いだ早稲田の「守護神」大石投手が、慶應義塾の松尾選手を三振に仕留めて、万事休す…。

慶應義塾は、9回表の守備…投手登録の選手も使いきり、捕手登録の選手も使い切ってしまっていたため、バッテリーは、正木-伊場の、野手登録の2人で乗り切る、まさに「総力戦」。
その結果敗れたのだから、堂々たる戦いぶりと言える(江藤監督の采配が、結果的には裏目に出ただけのこと)。
その証拠に、9回表の早稲田の攻撃が終わった後、3塁側はもちろん、1塁側からも拍手があった。「ライバル」ゆえ、相手を尊重している証拠だ。素晴らしい光景だった。

この試合、将棋に例えると、こんな感じだろう。
(こうすれば、nanaponさんや、ssayさんも、見えやすいのでは?)

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先手の早稲田は、早くも作戦勝ちで、序盤からリードを奪う。

中盤もリードを広げ、後手の慶應義塾に、全く付け入る隙を与えず、そのまま寄り切る模様。

しかし、先手が終盤で「寄せ」の手順を誤り、後手の勝負手が意外に厳しく、先手が急に忙しくなる。
少し進んだ局面で、後手が先手玉に迫る順が見つかり、後手が勝負手を連発して、形勢不明に…。まさに一進一退。

そして最終盤。

攻め合いの末、後手玉も、ほぼ受けなしの状態になったので、先手玉を詰ましに行くが、持ち駒が1枚足りず、後手が投了。

最後は大差で、先手が後手玉を即詰みに討ち取る投了図で、投了止む無しとなった…。

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「投了直前」の慶應義塾は、nanaponさんの、この記事の画像の、『第68期 名人戦』の挑戦者・三浦 弘行 八段の様だった…と、勝手に思っている。
なんとなく、この試合の内容そのものが、その第3局の内容にも通じるものがあった様な気さえする。

最後までもがきながらも、無念の投了を告げた三浦八段の表情と、優勝決定戦で苦杯を舐めた慶應義塾が、重なって見えた。
それ位の、「極限状態」での戦いだった。

だから印象深いし、感動もした。

私が存命の間に、こんなドラマティックな決着を見る事は、あるのだろうか?。
もし、ないとしたら、一生の宝にはなるだろう。

斎藤投手の優勝インタビュー…ちょっと感動した。

「最後に言わせて欲しい。僕には『何かが』あるとよく言われるが、それが何かが今日分かった。それは、仲間。そして、慶應義塾というライバル。」

こんなニュアンスだった。

“持ってる”斎藤 50年ぶり早慶優勝決定戦制す(スポーツニッポン) - goo ニュース

仲間を信じ、「ライバル」の慶應義塾に最大の敬意を示した言葉を聞いて、これからの斎藤投手の活躍を願いたいと思った。

だが、本音は、慶應義塾を応援していたので、悔しいかな…やっぱり。
(應援指導部のリーダー部の3人の後輩達を思うと、余計かな。)


早稲田には、「東京六大学の代表」として、神宮野球大会で、是非「暴れて」欲しい。
敗れた慶應義塾の分までも。
Comments (2)
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