押しても駄目なら

風が吹けば、と共に非線型現象の第二例でしょう。

「正しい戦争」は本当にあるのか 藤原帰一 rockin'on ¥1680-

2006-12-14 17:40:07 | 齧り書き
SIGHT 2007冬 の藤原帰一のお話と対談の辺りに紹介されていた本だが、図書館で借りた。
ちょっと齧った印象では新しい形のリアリストっていう感じ。手っ取り早くそれを知るには目次を提示するのが良いだろうか。

1.「正しい戦争」はほんとうにあるのか
  <正義の戦争>による世界分裂/イラク戦争に無関心な日本人/ラヴ&ピースだけ
  じゃダメなんだ/地域紛争ー牛泥棒事件を解決するには/大人の平和主義 ほか
2.日本は核を持てば本当に安全になるのか
  アメリカは核を使うつもりだ/ミニ・ニューク/インドの失敗/南アフリカが核
  廃棄できたわけ/核兵器が安上がりなんてウソだ ほか
3.デモクラシーは押しつけができるのか
  いまや民主化は世界標準だ/アメリカが世界を民主化しているなんて大間違い/
  グローバル経済は従属構造か/グロバリゼーションがテロを生むのか ほか
4.冷戦はどうやって終ったのか
  資本主義は七十年代に勝っていた/ゴルバチョフはなぜ江沢民になれなかったの
  か/「冷戦はアメリカが勝った」史観の完成/冷戦は戦争を否定しないで終った 
  ほか
5.日本の平和主義は時代遅れなのか
  平和主義は理想主義か/外から見た日本国憲法/ヒロシマ/自衛隊のPKO派遣
  を支持する/ドグマの平和から現実の平和へ ほか
6.アジア冷戦を終らせるには
  七十年代、アメリカに見捨てられたアジア/日本のばら撒き外交を評価する/日  朝階段とその後のちぐはぐ/<大国>日本のあるべき姿 ほか
あとがき

新しい考え方が提示されていると私は思う。感情的、情緒的でない外交の考え方の一つが示されている。信じろとは藤原先生も仰ってはいない。冷静に考えよう、と言っている。