押しても駄目なら

風が吹けば、と共に非線型現象の第二例でしょう。

2005年体制の誕生 田中直毅 その1

2006-01-08 00:55:37 | 気になる本
前に紹介だけしたが、暮正月の間に少し気を入れて読んだ。
まえがきを読むと、『本書は、政治経済学とでもいうべき領域から多くの知見を借りることによって成立した。既得権益打破が新政治体制の誕生につながった事情を見た(第一章:二〇〇五年体制の誕生後、背景にある日本社会の変容を概観した(第二章:なぜ変化は起ったのか)。そして五十五年体制の成立の過程との対比で、二〇〇五年体制における能動性の評価を行った(第三章:二〇〇五年体制における政治の能動性)。続いて二十一世紀の日本の政治領域の変化相を記述した(第四章:変わる政治の領域)。人口減少時代を迎えたにもかかわらず、これと向き合うことができなかった五十五年体制の欠陥を指摘した(第五章:人口減少と政策課題)後、日本政治が立ち合わねばならない国際情勢の分析を行った(第六章:世界への発信と二〇〇五年体制)。そして政治リーダーシップに見る新状況を具体的事例にみた(第七章:日本の政治の新しいかたちと政治リーダーシップ)後、二〇〇五年体制における改革のプラットフォームを展望した。この順序は、筆者が重ねた思考をそのまま追ったものである。』
いささか引用が長いが、章題は私が入れた、論点は良く整理されていると思う。小泉内閣のブレインの一人なのかどうか知らないが、小泉純一郎をあげつらう言葉もないし、よいしょする言葉もないのが気持が良い。

私としては、この本に書かれている事柄を具体的な政治事象で検証してみたいと考えている。差当りの問題は国民参加型総裁選が最初の演習問題であろう。この小泉案?に対し、山崎拓氏、加藤紘一氏が早速異議を唱えている。かつてのYKK揃い踏みである。