しつこく行きます。
【丞相名残の段】
えー、まず最初にわたくしがしたことは
「だめを」
の続きの確認でした。
「だめを聞かして、出でて行く」が正解でした。
だめを聞かす?
「たくみのし残し、だめを聞かす。」ってなんだ?
だめ、って人形遣いの方が人形拵えの時に使ったりしますよね。清十郎さんブログでいつか解説されてましたけど。
小細工をして出てったってことですかね。宿祢太郎、なんかしてましたっけ?
大きな声の「だめを!」に気を取られていて見逃していたかもしんない。
そんな、「だめをショック」は置いといて。
いよいよ、道明寺、昼の部のメインイベントです。
土師兵衛・宿祢太郎親子の悪だくみによる贋の迎い(めがね男子)が来て、菅丞相は覚寿の屋敷を出立します。
立田の前の姿が見えない事に不審を抱く覚寿、そらっとぼける宿祢太郎。
しかし、奴宅内が池の底に沈む立田の死骸を見つけます。
太郎に罪を着せられそうになる奴、
「ごはりまするで、ナイ、ナイ、ナイナイナイごはります」
出た、奴ことば! やっこ出てくるとこれが楽しみでごわりますな。
こっからが覚寿の真の強さが、ネイ、見られるでごわりまするでごわりますよー
立田の死骸の口に押し込まれていた布は犯人・宿祢太郎の着物の褄の布。
目ざとく見つけた覚寿、宿祢太郎をぶっすり!
しかも、そこへ真の迎え・輝國が訪れると
「こいつはマちっと、苦痛をさす」と刀を刺したまんまの宿祢太郎を放置ときた。
出ました、「苦痛をさす」!!
いやはやおっかねえ婆さんでごわりまするなー
で、菅丞相の身代わりの例の木像が駕籠に乗ってたかと思えば、え、本人?
と思ったれば、また木像?
いったいどっちやねん!的なしかけに右見て左見てしてるうちに、はっ。と気づくと寝落ちているという…
いっけね、と思って慌てて舞台に目を戻せば、
「あの声は子鳥の音、子鳥が鳴けば親鳥も、泣くは生ある習ひぞ」とというお嘆きが
「鳴けばこそ
別れを急げ 鶏の音の
聞こえぬ里の暁もがな」
というちょっと遠回しで私にはわかりにくけど皆さんはどうなんですかそれ、という歌に詠まれてて、えええっ、もう終わりだ、ここ。なとこまで飛んでいたのであった。
いやいや、「であった」じゃないって。
そう。冒頭で「メインイベント」とか言うておきながら、不覚にもうつらうつらしてしまったこの段。
咲さんの語りのリズムが私の睡眠リズムに合ってしまったとしか・・・
すみません、人のせいにしてしまいました。
あと、やはりどうしても弱い者贔屓というか、主君のために命まで捧げざるを得ない人々に気が行くのがわたくし達市井に生きる者の常と申しますか。
立田は気の毒ですけれども、気の毒ねーで終わってしまい。
そもそも、菅原道真はすごい人なんだ、それはみんな知ってるよね?という大前提でもって話は進んでいるわけですが、それを上乗せしたとしても、いや、割り引いてもか?
とにかく菅丞相の凄さがいまひとつ伝わってこないお話になってませんか?
と、更に作者のせいにまでしてうつらうつらした己を正当化する。
そうだ、ここまで触れるのを忘れてましたが、菅丞相役の玉女さん、立派でしたね。
あとあとのブチ切れ場面までは忍耐忍耐また忍耐、のこの役を、じっくりと大きく端正に。
さすがでございました。
あと、あれだ。輝國。
清十郎さんが輝國を輝國らしく現していて、これはぜひとも汐待の段も上演してもらいたかったと思いました。
あ。でもうそうすると、清十郎さん、輝國と桜丸の一人二役行ったり来たりでえらい大忙しだな(やりません)
【丞相名残の段】
えー、まず最初にわたくしがしたことは
「だめを」
の続きの確認でした。
「だめを聞かして、出でて行く」が正解でした。
だめを聞かす?
「たくみのし残し、だめを聞かす。」ってなんだ?
だめ、って人形遣いの方が人形拵えの時に使ったりしますよね。清十郎さんブログでいつか解説されてましたけど。
小細工をして出てったってことですかね。宿祢太郎、なんかしてましたっけ?
大きな声の「だめを!」に気を取られていて見逃していたかもしんない。
そんな、「だめをショック」は置いといて。
いよいよ、道明寺、昼の部のメインイベントです。
土師兵衛・宿祢太郎親子の悪だくみによる贋の迎い(めがね男子)が来て、菅丞相は覚寿の屋敷を出立します。
立田の前の姿が見えない事に不審を抱く覚寿、そらっとぼける宿祢太郎。
しかし、奴宅内が池の底に沈む立田の死骸を見つけます。
太郎に罪を着せられそうになる奴、
「ごはりまするで、ナイ、ナイ、ナイナイナイごはります」
出た、奴ことば! やっこ出てくるとこれが楽しみでごわりますな。
こっからが覚寿の真の強さが、ネイ、見られるでごわりまするでごわりますよー
立田の死骸の口に押し込まれていた布は犯人・宿祢太郎の着物の褄の布。
目ざとく見つけた覚寿、宿祢太郎をぶっすり!
しかも、そこへ真の迎え・輝國が訪れると
「こいつはマちっと、苦痛をさす」と刀を刺したまんまの宿祢太郎を放置ときた。
出ました、「苦痛をさす」!!
いやはやおっかねえ婆さんでごわりまするなー
で、菅丞相の身代わりの例の木像が駕籠に乗ってたかと思えば、え、本人?
と思ったれば、また木像?
いったいどっちやねん!的なしかけに右見て左見てしてるうちに、はっ。と気づくと寝落ちているという…
いっけね、と思って慌てて舞台に目を戻せば、
「あの声は子鳥の音、子鳥が鳴けば親鳥も、泣くは生ある習ひぞ」とというお嘆きが
「鳴けばこそ
別れを急げ 鶏の音の
聞こえぬ里の暁もがな」
というちょっと遠回しで私にはわかりにくけど皆さんはどうなんですかそれ、という歌に詠まれてて、えええっ、もう終わりだ、ここ。なとこまで飛んでいたのであった。
いやいや、「であった」じゃないって。
そう。冒頭で「メインイベント」とか言うておきながら、不覚にもうつらうつらしてしまったこの段。
咲さんの語りのリズムが私の睡眠リズムに合ってしまったとしか・・・
すみません、人のせいにしてしまいました。
あと、やはりどうしても弱い者贔屓というか、主君のために命まで捧げざるを得ない人々に気が行くのがわたくし達市井に生きる者の常と申しますか。
立田は気の毒ですけれども、気の毒ねーで終わってしまい。
そもそも、菅原道真はすごい人なんだ、それはみんな知ってるよね?という大前提でもって話は進んでいるわけですが、それを上乗せしたとしても、いや、割り引いてもか?
とにかく菅丞相の凄さがいまひとつ伝わってこないお話になってませんか?
と、更に作者のせいにまでしてうつらうつらした己を正当化する。
そうだ、ここまで触れるのを忘れてましたが、菅丞相役の玉女さん、立派でしたね。
あとあとのブチ切れ場面までは忍耐忍耐また忍耐、のこの役を、じっくりと大きく端正に。
さすがでございました。
あと、あれだ。輝國。
清十郎さんが輝國を輝國らしく現していて、これはぜひとも汐待の段も上演してもらいたかったと思いました。
あ。でもうそうすると、清十郎さん、輝國と桜丸の一人二役行ったり来たりでえらい大忙しだな(やりません)